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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第17-2話 魔法 その2

ギルドを出てからモアさんから貰った地図を頼りに俺とルシュは移動する

貴族街を囲む壁の北にその建物あった


「モアさんが書いてくれた店名はイルミニの魔法店

これは店名…?

多分合ってるとは思うけど」



木造ではあるが古めかしい出で立ちで、周囲は蔦に覆われていて

如何にも魔術師が居る、と言った風貌をしていた

看板は掛かっていない、単に杖とスクロールの絵が描かれているが、店名は記されていない


「それにしても、雰囲気あるな…」


「そうなの?」

俺のステレオタイプな怪しい魔術師のイメージはルシュには無かった様だ


「ヨウヘイ、入ろう」

何となく入りづらい雰囲気に飲まれて足を止めていた俺をルシュが引っ張って店内に入る


-------------------------


店内に踏み入れると

イメージ通り店内は薄暗くなっていた


奥にあるカウンターにランプが置かれていて、それが最も大きい光源となっている

後は店内の所々に小さな灯りが灯っている


「こんにちは~…」

恐る恐る声を掛け奥に進む


カウンターには誰も居ない

留守にしているのか



取り敢えず店主が帰って来るまで俺とルシュは店内を見てみる事にした


入り口から右手にある棚に近づく

ここにある小さな灯りの正体が何なのか気になったからだ


棚の近くにある灯りを見てみると、それは小さな石だった

石が淡い光を出している


棚にはスクロールやら何か分からない皿の様な物等、怪しげな商品が並べられているが、

俺の興味は光る石に寄せられていた


ルシュはカウンター近くにあるガラスの筒の中で水の様なものが上下に揺れている魔道具らしき物を興味深そうに眺めていた


と、そんな様子で店内の様子を見ていると


「いらっしゃい…」

とカウンターから声が聞こえた



何の物音も無く急に声がしたので、俺は驚き、ビクっとしてそちらを見る

ルシュも不意打ちだった様で少し驚いていた



カウンターの奥に、薄ぼんやりと人影が見える

何の気配も物音もしなかった、いつの間に


「何かお探し…?」

そう口にするのは白い長髪に透き通るような白い肌、黒いローブに身を纏った女性だった

小さな声だが聴きとる事は出来る


「私達、魔法の事が知りたいの」

カウンターの前に来ていたルシュが話す


「ギルドでモアさんからこの店の事を聞いてきたんです、魔法の素質も見てもらえるとか」

俺の言葉を聞いて女性が少し揺れるように動く


彼女は目隠しの様な物を付けていてその瞳は見えない

前は見えているのだろうか


「そう、モアちゃんから聞いてきたのね…

こちらへどうぞ…」


女性はカウンターの右奥にあるテーブルに俺達を案内した

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