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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第16-3話 初めての依頼 その3

ガワは俺に向かって走って来る


「…来い!」

そのガワに向かってメイスを横振りに振る


ガワは咄嗟に避けようと体を傾けるが、回避が間に合わず

メイスをまともに受ける


柔軟そうに見える体からは想像に合わない硬い感覚が腕を伝う

「っらぁ!」


声と共にメイスを振りぬけると、ガワはそのまま横に吹き飛ぶ


「当たった…!」

ガワに攻撃を当てた事に驚く、俊敏な魔獣に自分の動きが付いていけているのか



吹き飛んだガワは起き上がるが、明らかに弱っている



他のガワもこちらに向かって走ってきた

腕の感覚はまだ生々しく残っているが、それに気を取られる訳にはいかない



「食らえ!」

再び迎撃する形でメイスを横薙ぎに振るう


フシュウゥと唸り声を挙げながらガワが横跳びして回避する


直後、もう一体のガワが飛び掛かろうとしてくるが、

ルシュが棒で殴りつけ、後ろに大きく吹き飛ぶ



「助かった!ルシュ!」


「うん」


特に示し合わせた訳ではないが、ルシュは俺のサポートをしてくれていた




俺達とガワの間で再びにらみ合いになる


ガワは弱った個体が1体、無傷の個体が1体、ルシュに吹き飛ばされた個体は起き上がる様子が無い

気絶、もしくは倒したのだろう



ガワは逃げるでもなくこちらを観察している


息を整える

ルシュも落ち着いている様だ



ガワが2体とも向かってくる


無傷のガワが向かって左に弧を描きながら走って来る


そして弱っているガワが正面から迫る



左からくるガワはルシュが迎え撃つべく動くのが見える

俺は正面に備える



ルシュは前に駆け、飛び掛かろうとするガワに先制攻撃する

棒を縦に振り、ジャンプしようとするガワを上から叩き付ける


対して俺だが、正面から来るガワの動きは明らかに鈍い

最初の一撃でかなりのダメージを与えていた様だ


俺の足向かって走ってくるガワに向かってメイスを薙ぎ払う

その一撃をなすすべなく受けたガワは吹き飛ぶ



2体とも動かなくなり、最初にルシュの一撃で吹き飛んだガワも起き上がる事は無かった


-----------------------


「どうやら倒せたみたいだな」


俺の言葉にルシュが頷く


「うん、倒せて良かった。討伐完了だね」


「ルシュのお陰だよ、ありがとう」


倒したガワ達を一瞥する

殴りつけた時の感触がまだ腕に残っている


魔獣とは言え動物みたいなもの、手をかけるのに抵抗が無かったとは言わないが

これはアステノでの猟やそれによる解体のおかげか尻ごみすることも無かった

アステノには感謝しかないな


しかし、ガワか…

魔獣はラズボードとグアンプを相手にしたが、確かに

グアンプほど多く群れている訳でも無い、ラズボードほど力も体力も無い

一度躱されたものの、対応できない速さでは無かった

これが駆け出し冒険者の討伐対象と言うのは頷ける


戦いのド素人だった自分が通用するとまでは思っていなかったが

ひょっとすると、俺自身成長しているのだろうか



……戦いの後始末を行い、マーテンに戻ろうとした所


「助けて!!」

と声が聞こえてきた



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