表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第1章 異世界と魔族の村
69/290

第13話 予兆

ある晴れた日


正午を過ぎた頃、俺は村の果樹園に居た


俺はベンチに腰掛け、その隣には村長が座っていた


俺とテオックは日頃の仕事で一緒に行動する事が多いが、

ルシュが加わった事でルシュを世話している村長と会う事も多くなった


今日は果樹園の果物の採取を行い、採り終えたので後はゆっくり過ごすだけだ


向こう側ではテオックがルシュと遊んでいる


逃げるルシュをテオックが追いかけているようだ


俺ではルシュの足には追いつく事は出来ないので、テオックくらいでなければ

ルシュの遊び相手は務まらないだろう


二人の様子を村長は優しい瞳で見ている

俺もその様子を微笑ましく感じる



「ルシュもすっかり馴染みましたね」

村長が向こうの二人を見ながら話す


「そうですね、ルシュが良い子で良かった」

親目線みたいな事を話してしまった


最初ルシュは大人しい印象だったが、今こうして見ると中々無邪気な面もある

彼女の無垢な所がこうやって村人達に受け入れられたのだろう


「いや、俺の事も受け入れてくれたからな…それくらいは当然かもしれない」



向こう側ではテオックが勢い余って転び、ルシュがそれに追いついて背中の上に飛び乗っている


「あらあら、今日も洗濯物が多くなりそうね」

少し困った顔をしながら村長が笑う


平和だ

そう強く感じる


最初は自分の事で精一杯だったが、最近は順応したのか少しだけ周囲を見る余裕が出来てきた


このアステノの村では時間がゆっくり流れている

マーテンは賑やかな地方都市と言った印象だ


俺はこの世界に来てアステノと、マーテンの一部しか知らない

リユードさんが教えてくれた

この世界には俺が知らない物が沢山ある、元居た世界にも無かった物が


……数分、いや十数分だろうか、物思いに耽っていた



「ヨウヘイ」

村長に話しかけられる

村長の目線はルシュとテオックに向けられたままだ


「なんですか?」


少し間を空けてから村長が話す

「あなたは、記憶喪失ではありませんね?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ