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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第1章 異世界と魔族の村
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第9-1話 竜族の少女と魔族の村

翌日



まだ日が昇り始めた頃に目覚めた俺は、

ぐーすかといびきをかいているテオックを起こし共同倉庫に向かった


この日は天気の良い快晴の空で、とても爽やかな朝だった



共同倉庫の前には既に数人の村人が集まっていて、

その中にはアルデリンの姿があった



「おはよう、テオック、ヨウヘイ」


どことなく不安そうな声に聞こえる

共同倉庫の中に居る少女の様子が気になっているのはアルデリンだけではないだろう



「ふああ~、ようアルデリン

お前も早いな~」


寝起きのテオックが眠たそうに喋る


「テオックは呑気だね…、僕は不安であんまり眠れなかったんだよ」


俺とテオックは竜族の少女が危険な存在ではない事を知っているが、村人はそうではない


周囲の村人達も同様に不安そうな様子になっている


ひとしきりアルデリンの言葉を聞いた後、テオックが陽気に

「そうか、まあ心配すんな!

俺とヨウヘイがいれば万事解決だから!」

と自信満々に言う


その言葉に周囲の村人達も反応する


「おいおい、何か考えがあるのか?」

「お前また適当な事言ってないか?」

等と疑問の声が上がる


ここでテオックが自信満々にサムズアップして


「まーまー見とけ、俺に任せときな!

いくぞヨウヘイ!」


と言いながら力強く歩き始める


「お前は本当に調子良いなあ」

テオックが努めて明るく振舞ったので場の緊張感は和らいでいる


俺とテオックは共同倉庫に歩を進めた



----------------------------

俺達は共同倉庫の扉の前に立つ


村人達は少し離れた所からこちらの様子を伺っている



共同倉庫の中からは何も物音が聞こえない


「まだ眠ってるか?」


「うーん、どうだろうな」

テオックが壁に耳を当てながら答える



眠っているならゆっくり寝かせてやりたいが、

ルシュの不安そうな表情を思い出すと、少しでも早く向かう事が良い気がした


扉を二回ノックする

「ルシュ、起きてるか?」



少しだけ静寂があり



扉がゆっくり開かれる



「ヨウヘイ、テオック、来てくれた…!」


安堵した表情のルシュが出てきた

少し寝癖がついている


「おはよう、ルシュ」

「よう、よく眠れたか?」

俺とテオックが挨拶する


「おはよう!」

ルシュは笑顔で答えてくれた

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