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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第3章 棍棒と竜の探究者
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第43話 国境

マーテンを発ち、いくつかの街を経由して数週間

俺とルシュは魔族の国デュコウと人族の国レインウィリスの国境へと辿り着いた


当初は王都バラオムに寄る計画もあったのだが、どうしてもその為の移動時間や旅費の問題があったので、

レインウィリスを目指すことを目的とした


レインウィリスには人族と魔族の戦争を終結させた英雄、ゴッズ生誕の国であり、

現在は最も両種族の交流が進んでいる国でもある


そんな国同士にも国境はある

両国の共同で経営された関所であり、ぱっと見は簡素に見えたが、近づくとそれなりの規模の町になっている事が分かった


関所を跨いで両側に町が広がっている様だ



今日はすでに疲れているが、先にレインウィリス側へ渡るための手続きだけはしておきたい

俺とルシュは受付と大きな看板が掲げられた建物の中に入った


…建物は少し堅牢な石造りで、内部は受付カウンターが4つほど、

待合席が多く並んでいた


「まるで役所だ…」

俺は呟く


実際役所なのだ


俺の言葉にルシュは少し不思議そうな顔をする


「いこっ」

ルシュに引っ張られ、俺はカウンターの前に移動した



「レインウィリスへの入国手続きですね」

窓口で対応したのはエルフの女性だった


やはり国営の役所なだけある、服装も役人と言った感じで整っている


他の役人の中には人族もいる

別に魔族側の役所だからといって魔族だけが働いているわけでもないようだ


「はい、入国許可を貰いにきました」

俺の言葉に受付の女性は頷き


「では、身分を証明するものをお持ちでしょうか?」

と尋ねてきた


ここまではすでに知っている話だ

俺たちは冒険者、出すものは決まっている


「これを…」

俺とルシュは冒険者証を出す


「では拝見しますね…」

そういって冒険者証を見る受付の女性


最初は平然とした表情で

「これは、功勲証ですね…

ですが、この光は…」

と徐々に声色が変わってきた


「少々お待ちください…!」

慌てた様子で奥に引っ込んでしまった



突然奥に引っ込んでしまった女性に少し立ち尽くす俺たち


数分としないうちに小走りで女性が戻ってきた


「失礼しました、マーテンの冒険者のヨウヘイ様、ルシュ様ですね。

特に検査は必要ありません、入国手続きを行います」


と言われ、言われるがまま入国料として二人で60ラントを支払い、入国証を発行してもらった


「まさか英雄のお二人に出会えるなんて…」

エルフの受付女性は目をキラキラさせている


「これがあればいつでも関所を通ることができます、ありがとうございます!」

何故かお礼を言われ、俺たちは受付を後にした


「とりあえず、宿をとって休もうか」

俺の言葉に

「人族の国、楽しみだね」

ルシュの言葉に俺は頷いた

挿絵(By みてみん)


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