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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第38-5話 新たな同居人

俺とルシュには広すぎる新居に新たな同居人が増えた


赤髪獣耳で少し褐色のキキーモラの少女イルン

一先ずは俺達の家の家事を手伝ってくれるのを条件に家に住む、という事になった


…そして


「凄いな…」

俺は愕然としていた


元々手入れされていたとは言え、誰も住んでいなかった家

多少は埃が積もっている個所もあったのだが

どこも綺麗になっている

窓も綺麗に拭かれ、植え込みまで整えられている

そして雑然としていた倉庫が綺麗に整理されている


「イルン、頑張りすぎなくていいんだよ」

俺の言葉にイルンは


「だ、大丈夫です、好きなんですっ」

と言った


彼女は俺達に遠慮している為か普段の言動は少し落ち着きが足りないのだが

こうして掃除や洗濯、料理をしている手つきは驚く程鮮やかだ

創作物によくあるドジっ子メイド、ではない


そして何気に力の使う整理も難なくこなしている


ルシュも手伝おうとするが、逆に邪魔になってしまう事を察知してか俺と一緒に様子を見ている

せめて彼女を労う為にお菓子でも用意しておこう、と言う事で一仕事終えて食堂に戻ってきたイルンに

俺達はお菓子とお茶を出した


「そんな、私なんかに」

焦るイルンに

「お疲れ様、ゆっくりしよう」

ルシュが言った


ルシュの言葉にイルンは食堂の椅子に座る


「今日で一通り綺麗に出来たと思います、明日からはもっと手早く出来ますっ」

とイルンが言った


「本当に助かるよ、ありがとう」

彼女はこれで納得しているが、やはりこれで賃金を出さないのは割に合わない気がする


「近々、マーテンでのお仕事を探そうと思います。

いいお仕事があればいいんですが…」

お茶を飲んだ後、少し不安そうにイルンが口を開く


イルン程の手際の良さなら働き口は幾らでもありそうだが…

この娘はこの数日見て思ったのは少し人見知りの気がある


無作為に仕事を探すのも負担が大きいかも知れない


----------------------

「へー、キキーモラの子が居候ねー」


ピウリが話す


俺は日用品を買いにピウリの店に訪れていた

外から見るピウリの店は少し拡張の改装が行われている様だった


「うん、あそこまで働き者だとは、俺は詳しくないんだがキキーモラって種族がそうなのか?」

俺の言葉にピウリがんー、と言って少し視線を天井に泳がせる


「そうだねー、キキーモラは基本的には掃除大好きな妖精族かなー。

大きなお屋敷とか、小さな町だと町自体の掃除をしてたりとか、掃除メインだけど家事全般得意な子が多いかなー」

妖精族だったのか、魔族だと思っていた

俺には魔族も妖精族も違いが良く分からない、実際昔はダークエルフは魔族として見られていたらしいし


ややこしい…


「シルキーの子が居なくて良かったねー」

と言った


「シルキー?」

俺は聞き返す


「シルキーも妖精族なんだけどね、キキーモラの子とは相性が悪いんだよねー。

シルキーも家事をするんだけど、他の家事をする相手に結構過激でねー」

と言った


そういう種族もいるのか…


…そんなこんなでピウリと話をする中で、イルンが仕事を探している話になった


それを聞いたピウリは

「それ丁度良いよ、ウチで働けないかなー?」

と言った


「ピウリの店で?」

俺の言葉にピウリは頷く


「外見たでしょ、今店広げててさー。

最近キミたちのお陰もあって売り上げ増えてきてさ。

人手が欲しいんだよねー。

キキーモラの子なら掃除整理はお手の物だし、助かるんだよねー」

と言った


「なるほど…。

分かった、イルンに聞いてみるよ」

俺の返事にピウリはニコッと笑う


「お願いねーお給料は弾むよー」

と言った

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