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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第35-9話 ロウザンとの戦いの後

座り込み動かないロウザン


それを目にし、勝利を確信した俺達


俺はルシュの身体を支えながら、ゆっくりとロウザンに近付く


「……」

ロウザンは動かない



ここで俺の脳裏に嫌な考えがよぎる


もしかすると、ロウザンの命を奪ってしまったかもしれない

と言う事だ



必死に戦っていたのでそこを考える余裕は無かった

だが、ルシュのあの蹴り、仮に俺が受けていたら悲惨な事になっていただろう


ロウザンはその形状を留めて居るので、少なからずとも俺よりは遥かに丈夫だろう

とは言え…あれだけのものをもろに受け、派手に吹き飛んだのだ

伝説の人物と言えど…



横目にルシュを見るが、ルシュは息を切らした状態だ

何も考える余裕が無いように見える



そして、一歩、また一歩とロウザンへ近付く

その距離が15メートル程になった時


俺と一緒に歩いていたルシュが足を止める


「?」

俺はルシュを見る


ルシュの表情が少し強張っている


彼女の視線の先に居るロウザンに目を向けると…


「なっ…」

俺は思わず声を漏らす



ロウザンはゆっくりと動き、そして立ち上がった


殺したかった訳じゃない、だが…


「まだ、動けるのか…」

俺は戦慄していた



立ち上がったロウザンはその視線を下に向けた状態でよろよろと俺達に向かって歩く

満身創痍に見える、だがそれは俺達も同じだ


疲れ切ったルシュ、そしてロウザンとの力の開きが余りにも大きい俺

今のロウザンとやりあっても勝ち目は…


そう思い、棍棒を呼び出すことを躊躇していると


「…見事だ」

ロウザンが口を開いた



その言葉に俺達の動きは止まる

そしてロウザンの様子を伺う


ロウザンは視線を上げ、俺達を見つめる

その瞳は鋭い物だったが、敵意の様なものは一切感じられなかった

むしろ優しい様にすら見えた


「良い戦いだった、お前達の勝ちだ」

ロウザンはそう告げた


その言葉の直後、俺達の後ろから大きな音がした

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