第34-9話 再戦の時
ウアルの村で聖酒を受け取った俺達はルガンドへ戻り、そこから馬車で再びるガリュエヌ古城を目指した
以前ロウザンに挑んでからそこそこの時間が経過している
道中のガリュエヌ山道は相変わらず魔獣が出てくる様子もなく、所々に茶屋の様な簡易休憩所が見られた
観光名所と化しているのだろうか
道中を急ぐ俺達は途中の休憩はそこそこに古城に進んでいった
……
そして古城の城下町へと到着した
俺達は運転手に料金を払い、荷物を持って降りる
「前より建物増えてるな…」
俺とルシュは周囲を見渡す
古城へ伸びる一本道を中心に、周辺にある建物の数が増えてる
以前あった建物も増築されているものがある
そうして周囲を見ながら城門へ近づくと、以前異なる光景が目に付いた
「あまり列が出来てないね」
ルシュの言葉通り、以前は長蛇の列と言えた城門前に、今はちらほらと人が居るだけだった
「まだ日は暮れてないし、取り敢えず行ってみようか」
俺の言葉にルシュは頷き、俺達は城門へ行った
……
城門に立つ門番へ近付くと、話かけらた
「君達もロウザン様への挑戦者かい?」
彼の言葉に俺達は頷く
そうすると、門番は後ろを向き、何かを持って俺達に差し出した
「この札を渡すから、順番が来たら城門へ来てくれ」
今の順番はそこに貼りだしてるから
そう言って彼は近くの立て札を指差す
そこには数字が書かれていた
「なるほど、整理券か…」
俺は一人で納得する
「どういう事?」
ルシュに尋ねられる
「前みたいにずっと並ばれるより、こうやって順番にした方が面倒が少ないんだよ」
俺はルシュに簡単に説明する
俺達は城門へ離れ、自分たちの順番が来るまでの間、宿をとり、看板が視界に入る屋外の屋台で時間を潰す事にした
そして…
そろそろ日が傾こうとした時、俺達の順番が看板に貼りだされた
「いよいよ俺達の番だ、行こう」
「うん」
俺とルシュは古城へと踏み出した