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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第32-12話 思い違い

俺とルシュは疲れた体を引きずって、近くの宿をとった


元あった廃墟を再利用しているのか、建物の下部は石造り、それを補強するように

上部は木造になっていた


掘っ立て小屋よりは頑丈だが、しっかりした建物とも言えない、そんな感じだ


宿に酒場は併設されていなかったので、荷物を置いて俺達は近くの酒場に移動した


……


酒場は挑戦者やここに滞在している者たちでごった返していた


疲れながらもどこか満足したような者


戦いの感想を口々に語りあう者等


色々な者たちの姿が見えた



そんな客たちの中、俺達は隅のテーブルにつき、料理を注文する



宿までは沈んだ様子のルシュだったが、食欲はあったようで

運ばれてきた食事にかぶりついていた


……


俺達の口数は少ない



俺は、今日のロウザンとの戦いを思い返していた



圧倒的


まさにその言葉が似合っていた


ヤツは本気を出していなかった

それでも俺とルシュは手も足も出なかった



俺は…甘く見ていた

俺自身がヤツに敵わないであろうことは考えるまでも無かったが

ルシュがいるから何とかなる


そう思っていた


竜族であるルシュはあの巨大なラズボードを片手で投げ飛ばし

その一撃で岩を砕く

グライエムも一撃で倒した


…「最強」

そう言っても差し支えないと思っていた


彼女と行動する内にそれがまるで俺の力であるかのように感じていた所もあった


だが…



ロウザンが、ヤツがもしも本気で俺達を殺しにきていたらどうなっていたか

考えるだけでも恐ろしいものがあった


思い違いをしていた

ルシュは、俺達は最強なんかじゃなかった


食事にかぶりつくルシュを見る

その表情から彼女の考えを窺い知る事は出来なかった

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