第31-6話 奇妙なコンビ その2
俺が考える暇を与えず、バラバラバーがこちらに向かってくる
そして腕を大きく振りかぶり
「おらぁ!」
と言って腕を横に振ってきた
俺は咄嗟に棍棒を構え、ヤツの腕を受け止める
「ぐっ!」
さっきよりも勢いがある
受けきれない!
「ぐあっ…!」
バラバラバーの拳の勢いを耐えきる事が出来ず、俺は後ろに吹っ飛んだ
背中から地面に倒れ込む
「クソっ」
…力の差がありすぎる…
だが、一つ気付いた
「これ以上怪我をしたくねえなら諦めて俺様にお宝を渡すんだな!」
バラバラバーは余裕がある様子だ
俺は立ち上がり、棍棒を構える
「そう言う訳にはいかないな…!」
俺の言葉を聞いてバラバラバーはへっと笑った
「そうかい!ならお望み通りぶっ飛ばしてやるよ!」
バラバラバーは前に踏み出し、腕を振りかぶる
俺も前傾姿勢で前に踏み込んだ
「うおらっ!」
バラバラバーが腕を思いきり横に振る
間違いない
俺は前傾姿勢からさらに姿勢を低くする
バラバラバーの上では俺の頭上を振りぬける
「おおっ?」
腕を振りぬけたバラバラバーが体勢を崩す
「すきあり!」
俺はバラバラバーの胴に棍棒を打ち込んだ
「いってえ!」
バラバラバーがのけぞる
「やりやがったな!」
バラバラバーは俺の方に振り返り、拳を振り上げた
俺はバラバラバーの動きを見て横に避ける
そして俺の先ほどいた場所にバラバラバーの拳が振り下ろされた
「何っ!?」
驚くバラバラバー
「でやっ!」
俺は蹴りを入れる、が
大木でも蹴ったかのように硬く
バラバラバーは体勢を崩しもしない、
これは全然効いていない様だ
だが、これで確信した
コイツは力はとんでもないが、振りが大きすぎて動きが丸わかりだ
まともにさえ食らわなければ何とかなるかもしれない
「ちっ!次は外さねえ!」
バラバラバーはまた腕を振りかぶった