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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第31-5話 奇妙なコンビ

その言葉は間違いなくムーグの前に漂うゴーストから発せられたものだった


「ゴーストが喋った…?」

ムーグが呟く


「ノートン!」

バラバラバーがゴーストに話しかける


「バラバラバー、君はそっちの人族を任せたよ」

ゴーストの言葉に

「おうよ、そっちは任せたぜノートン!」

ノートンと呼ばれたゴーストにサムズアップして応えるバラバラバー


俺達は向かい合う


ムーグは俺から少し距離を取り、ノートンもそちらに移動する

近すぎると俺を巻き込んでしまう可能性もあるからかも知れない


ムーグは少し離れて様子を見ていた積み込み作業をしていた二人に目配せして口を開く

「アンタ達は巻き込まれないように離れてな!」


ムーグの言葉に二人は頷き距離を取り

木陰からこちらの様子を伺う形になる


「魔族とアンデッドが組んでるなんて、思いもしなかったぜ…」

ムーグが苦笑を浮かべた


---------------

「おらっ!」

ムーグがハンマーを振り上げ、突風が巻き起こる


ゴーストは巻き上げられそうになるが、器用に身をよじって突風の範囲から逃れ

「やあっ!」

と言って風の刃を放つ


巻き上げられた砂埃を吹き飛ばしながら、風の刃はムーグに迫る


「っ!」

ムーグはハンマーで風の刃を打ち、打ち消す


「まさか自我がある上に喋るゴーストがいるなんてな」


死者を操るネクロマンシーと呼ばれる術の存在は聞いた事がある

だがあの馬鹿そうな大男が死霊術使いだとは思えないし、

そもそも自我を持つアンデッドが生まれるなんて聞いた事が無い


ヨウヘイはあの大男と対峙している、俺が向かった方が良いとは思うが

このノートンとか言うゴーストはそうさせないだろう


「全く、厄介なもんだな」

ノートンの前に黒い魔力球が生成され始めた

---------------


俺の前に立つ紫色の肌をしたバラバラバーと言う大男


トロルだろうか、はっきりとした種族は分からないがムーグよりもさらに一回り大きく、

レゾルくらいの体躯だろうか


「行くぜ!」

バラバラバーはそう言いながら腕を振り回し殴り掛かってきた


「くっ!」

俺は棍棒でバラバラバーのパンチを受け止める


棍棒越しでも強い衝撃が体に伝わり、後ずさる


見た目どおりの怪力だ


俺は体勢を立て直し

「くらえっ!」

棍棒を振り降ろした


俺の動きを見てバラバラバーはへっと笑う

そして棍棒を腕で受け止めた


「いってえ、でも効かねえな!」

バラバラバーはそう言って腕を振り払う


俺は素早く後ろに下がり、バラバラバーと距離を取った


相手は素手、こちらは木製の棍棒を持っているが、

そのハンデがあったとしてもこれは厳しい相手だ


弱点は無いのか…と観察しようとしたが

「どうした、来ないのならこっちから行くぜ!」

そう言ってバラバラバーがこちらに向かってきた

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