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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
199/290

第30-13話 アンデッド退治の末に

アンデッド退治をしたその日の夜


村をあげての盛大な宴…はアリエラさんが必死になって止めたので

村長の家でご馳走を頂く事で事なきを得た


……


村長の家で食事を終えた後、俺達は宿に戻った


「お腹いっぱい」

ベッドに座ったルシュが満足そうに話した


「あれほど豪勢な食事は初めて頂きました」

微笑みながらも少し疲れた様子のアリエラさんが話す


彼女は食事中も聖女と褒めたたえられ、終始困った様子だった


浄化中は何かトリップしていたが、

彼女の言動は聖女と言っても良いような気がしていたので、

俺としては特に違和感は無かった



「暫くこの村に滞在するんですよね?」

俺はアリエラさんに尋ねる


村長達との夕食の際にもその旨についての話をしていたので、

今一度確認する意味も込めて聞いた


「はい、浄化がきちんと行えたかの確認と、

レダ教の布教を行いたいので」

そう答える


「布教は、聖女になったからもうできてるんじゃない?」

ルシュが尋ねる


その言葉に少し慌てた様に

「いえ、私は聖女様と言われる様な大それたものではないので…

あくまでいち神官として、村の皆様にレダ教の事を知っていただきたいのです」

そう言って笑う



「そうなんだ」

ルシュは何となく納得している様だ


「お手伝い頂き本当にありがとうございました。

どうお礼を言ったら良いか…」

そういって頭を下げるアリエラさん


「いやいや、俺達も好きでやった事なので気にしなくていいですよ」

俺の言葉にルシュも頷く


こうして夜が更けていった

--------------------

二日後


ウアルの村の入り口


そこには俺とルシュ、

向かい合ってアリエラさんと村人たちが居た


「ルガンドからここまで、本当にありがとうございました」

アリエラさんが寂しそうに話す


昨日は念のため森の中に再度調査に入り、

何もいない事を確認した後は休養していた


アリエラさんは話した通り村に残る事になり、

俺達は依頼完了と言う事で戻る事になった


そしてこの一日の内にアリエラさんは村中に聖女として名を轟かせてしまった様だ


「この御恩は忘れません、困った事があればお訪ね下さい、必ずお力になります」

アリエラさんの言葉に俺とルシュは頷く


「ヨウヘイさん、ルシュさん、聖女様と共にアンデッドを退治してくださってありがとうございます。

この程度の御礼しか出来ませんが、お持ちください」

村長が俺達の前に来て水筒を渡してくれる


「これは村の名産の果実酒です、その中でも一番良いものを入れましたので、是非飲んでください」

と言った


ウアルの村では良質な果実酒が作られているらしく、

ルガンドでも高級品として扱われている様だ


村で振舞われたものを口にしたが、確かに甘くて芳醇な香りがしてとても美味しかった

普段飲んでいた安酒とはまるで味が違って驚いた記憶がある


「ありがとうございます」

水筒を受け取ってお礼を言う


「アンタ達は恩人だべ、いつでも遊びにきてくんろ」

グラッシュが俺達の肩をたたいて話す


「ああ、アンタも元気でな」

「それじゃあね」

俺とルシュの言葉にグラッシュは笑う


こうして俺とルシュはウアルの村を後にした


……


この出来事から暫くして、ルガンドの近くの村に奇跡を起こす聖女が現れたという噂を俺達は耳にするのである

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