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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第27話 戦いの後

自宅 朝


「ルシュ、行こうか」

俺の言葉に、ルシュが傍に駆け寄って来る


「うん、行こう」

俺とルシュは住処を出て街へ繰り出した


……


グライエムとの戦いから10日が経っていた



俺とルシュが倒したグライエム

あれこそ、ここ最近マーテン近郊を騒がせていたスケルトン発生の元凶となる魔獣だった

瘴気とも言える程に濃い魔素をその核に宿し、

そこに存在するだけでスケルトンを呼び出す特性を持っていたそうだ


それだけでなく、魔獣としてもとてつもなく強力で、

手練れの冒険者であったとしても単独で撃破する事は困難で

討伐の為に軍の部隊が動くこともあると言う



そんなグライエムを倒した事で、マーテンに戻った後は

色々と慌ただしかった


ギルドで調書を受けたり

それを元にグライエムの遺骸の調査に軍が派遣されたり

数日間は忙しかった



だが今回の出来事で俺達に対する実入りは非常に大きかった


グライエムを討伐した事による報酬として700ラント


そして


グライエムの遺骸を素材として受け取る事になった


とはいえ、あれだけの素材を引き取ってもらう店のつてもなく、

何よりもあれほど巨大な素材を運ぶ手段も無い状態だった俺達に対し

レゾルが助けてくれた礼として、行きつけの武器屋に口利きしてくれた


武器屋で提示された引き取り額は

輸送費を差し引いての1500ラント

正直破格と言わざるを得ない額で、手にしたことが無い金額だ


お金を受け取るか、もしくはもう一つと提示された条件は


……


俺達は1軒の建物の前に到着した

扉をくぐり、中に入る


「いらっしゃいませ、お待ちしていましたよ!」

ガタイの良いオーガの店員が声を掛けてくる


「出来ましたか?」

俺の言葉に店員は眩しい笑顔を見せる


「ええ、こちらですよ!」

店員はそう言ってカウンターを回りこちら側に出てきた


その手には大きな白い剣が握られていた

刀身は長さは1メートル程で、幅は30センチくらいある

グリップの長さと合わせたらルシュの背丈程はあるだろう

彼はその剣をこちらに差し出してきた


「ルシュ」

俺の言葉にルシュは頷き、彼から剣を受け取る


「最高の仕上がりになりましたよ!可愛がってやってください!」

眩しい笑顔で俺達に話しかけてくる店員


剣を片手で掲げるルシュ

かなりの重量の筈だが、ルシュにとっては問題ない様だ


「大したものですね、流石グライエムを倒しただけあります。

また何かあったら是非ご利用ください。」

ルシュの姿に感心しながら店員が声を掛けてくる


「ありがとうございます。」

「ありがとう。」

俺達は剣を手に、店を後にした



……


グライエムの素材の使い道は換金、もしくは

グライエムの素材を使い、任意の武具を一つ作成し

それを無料で譲ってもらう


そのどちらかだった



俺とルシュは話し合い、武器に加工してもらう事を選んだ


防具を作る事、お金にする事等も勿論考えたが、

今最も必要だと思ったのはルシュの力に耐えられる武器だと思った


俺の呼び出した棍棒も、なけなしの資金で調えた武器もルシュの力では中々上手く使いこなすことが出来ない

ルシュが使っても壊れない武器、それこそが一番必要なものだ


グライエムの牙によって作られた剣

鋼鉄を上回る強度に魔素が籠った強力な武器

仮にこの剣を購入するならば2000ラントでも難しいと言われた


そういう事もあり、俺達はグライエムの牙で出来た剣を手にする事となった


「良かったな、ルシュ」


「うん、私もっと頑張る!」


これが新たな門出となるだろう、俺はそう思った

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