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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第25-12話 疾風のカドロ(自称)

アネイルとカドロは対峙する


互いに武器を構え直し、にらみ合った状態になる


「後はあなただけね」


「まったく、仕方ない奴らだ」


アネイルを見据えながらカドロは口を開く


カドロは一瞬視線をこちらに向ける

俺、ではなくルシュの様子を見た様だ


さっき微動だにせず、腕を振るだけでザンダの巨体を地面に叩き付けたルシュの姿が衝撃を与えたからだろう

ルシュの存在を警戒しているのだと思った


俺達は取り敢えずアネイルに任せる事にしている

今の所、割って入るつもりはないが、状況によっては助けに入る必要がある



「投降するなら今の内よ」

アネイルがカドロに忠告する


「しないって分かってるだろ?」

そう言ってカドロが動く


…早い!


一瞬でアネイルとの距離を詰め、ナイフを横薙ぎに振る

直後に甲高い音が鳴る

アネイルは咄嗟に剣でナイフの切っ先を受けて逸らせていた


「っ!」

アネイルは素早く剣を切り返すが、カドロは後ろに跳びそれを躱す


「この疾風のカドロと言われた俺の一撃を二度も防ぐとは、お嬢さん中々だな」


「悪いけど、そんな名前聞いた事ないわね」


…同じくそんな二つ名俺達も聞いた事が無いが、地元ではそう言われていたのだろうか


「ならここでその名前を覚えておくんだな!」

再びカドロが踏み込み、アネイルが迎え撃つ


カドロが素早く連撃を繰り出し、アネイルがそれを捌く


リーチではナイフのカドロよりも、剣を持っているアネイルに分がある筈だが、

カドロが潜り込んでそのメリットを生かせないようにしている様に見える


「そらそらどうした!そんなお上品な動きじゃ俺は倒せないぜ!」

カドロが次々と攻撃を繰り出し、アネイルは防戦一方となっている


「アネイルさん!」

どうする、助けに入るべきか…?

ルシュを見ると、ルシュはジッとアネイルを見ている


「まだだよ」

ルシュが呟く


アネイルを見る

最初は押されている印象を受けたが、

少し様子が変わっている様な…?


「このまま押し切って決着を付けさせてもらうぜ!」

カドロは攻撃の手を緩めない

アネイルの守りを崩そうとしている


「覚えた」

アネイルが口を開く


「何?」

カドロが疑問を口にした瞬間


アネイルが剣を斜め上に切り上げる


そしてカドロの持っていたナイフは弾かれ、

カドロも衝撃で尻もちを着く


「勝負は付いたわ、観念しなさい」

アネイルはカドロに剣を突き付けた


「そんなバカな…」

カドロは力なく呟いた

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