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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第25-3話 クィノーレンでの依頼

クィノーレンへ到着した後、

俺達は馬車を降り宿をとった


翌日、依頼主であるクィノーレンの町長の家はどこにあるかを

宿の主人に尋ねる


「町長さんの家なら外の通りを進んで、果樹園の場所を曲がって進んで暫くするとありますよ。

青い屋根の家です」


「どうもありがとうございます」


そんなこんなで、俺とルシュは宿を後にした


時間は早朝

朝日がとても気持ち良い


「いい天気だね」

ルシュが話しかけてくる


「本当ならこの町でのんびりしたいところだけどなあ」

これから依頼主の所へ行かなきゃならないから仕方ないが

少し残念な気分になる


「依頼が終わったらこの町でゆっくりしようよ」

ルシュの提案に、俺は頷く


俺達は周囲を見渡す

視界には通りに沿ってポツポツと民家や畑が目に入る

他にはちらほらと町人や旅人たちの姿が見える



俺達を乗せてきた馬車も同じ宿をとっていたが、

既にアドザに向かって出発した後だった



俺とルシュは通りを南下していく、

クィノーレンはのどかな町だ


街道沿いに出来た町だから

地形は平坦で、生活しやすそうな環境に思える


北にマーテン、南西にアドザ、南にリッシと言う

規模の大きな街を繋ぐ交通の要所ではあるものの、

基本的に中継地として利用される事が多い場所なので、

宿が多少ある以外は民家の数はそこまで多くない

旅人向けなのか商店も幾つかあるようだ


流石にアステノよりは大きいが、町としては規模はかなり小さい部類だろう



暫く歩くと、左手に果樹園が見えた

実は付いていないがこの木には見覚えがあった

「クレウィの木だ…」

アステノでも栽培されている白い果物だ

干すと甘みが増して美味しくなる


「ここを曲がるんだね」

俺とルシュは果樹園の所を曲がり、道を進んだ


-------------------------------

少し大きな木で隠れて見えづらかった家が近付くにつれてはっきり見えてくる


「あの家が町長の家みたいだな」

青い屋根の平屋だった


屋敷、と言う程ではなく普通の少し広い目の家といった風貌だ


俺とルシュは玄関の前に立ち、

扉をノックする

「ごめんくださーい、ギルドの依頼で来ました」



少しすると、扉が開き

少女が姿を見せる

水色の髪色のショートヘアーで活発そうな印象を受ける


「冒険者さんだね、どうぞ~」

俺達は家の中に招き入れられた



家の中は豪華といった程ではないが、

それなりに裕福なのだろうと言う事が伺える内装だった


応接間に通され、椅子に腰かけるように促される


俺達は椅子に座る


「あなたが町長さん?」

ルシュが少女に尋ねる


「ううん、私はお手伝いだから、ちょっと待っててね」

そういって後ろを振り向いた時に少女の耳が少し尖っている事に気付く


なるほど、ハーフリングか



と俺は納得していると、奥から人影が現れる


「おはようございます、依頼を受けて頂いてありがとうございます」

そう言いながら現れた人物は白い髪に浅黒い肌を持つ壮年のダークエルフの男性だった


俺達は立ち上がる

「おはようございます、町長さん。

ギルドからこれを渡す様に言われまして」


俺は巻かれた用紙を町長に渡す


「ありがとうございます。

では早速依頼の説明をしましょう」



クィノーレンの町長からの依頼は、ギルドで聞いた通り

リキリアの花を持ってくる事だった


リキリアの花はクィノーレンから東にあるルッソ山道に自生しているらしい

徒歩にしてほぼ一日掛かる距離との事だが、

ルッソ山道への道は小さく、足場が悪い場所もあるので馬車は使用出来ない


リキリアの花を採ってくるだけなら難しくはないが、魔獣が出る事があるので、

冒険者に依頼しているらしい


ルッソ山道の近くに集落があるので、そこで休ませてもらうと良いとの事だった


花自体は3株程度欲しいが、1株でも良いらしい


「と言う事です、これは支度金になります。

報酬とは別ですので、これを使ってください」


そう言って銀貨5枚、50ラントを手渡された


「そこまで時間は掛からないと思いますが、期限は1週間になります。

それでは、宜しくお願いします」


朗らかに微笑む町長に俺は頭を下げ、支度金を受け取る


「天気が良い内に行こうか」


「うん」

俺とルシュは早速ルッソ山道に出発する事にした

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