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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第24-2話 雨の日の過ごし方 その2

「ん~…」


ルシュが唸る


今俺とルシュは木の板の上に白と黒に塗った石を乗せている


少し悩んでからルシュが板に書かれた盤面の上に黒い石を置く

そして白い石をひっくり返し、黒い石にする


そう、今俺とルシュはリバーシをしている


お手製の盤面に、お手製の石を使って簡易的に作成したものだが、

遊ぶ分にはこれでも十分だ


「そうきたか…」

現在の形勢は劣勢、なんとか持ちなおそうとするが…


……


「負けたか~」

石を集めながら俺は口を開く


「これで4勝7敗…もうちょっとで追いつける」


ルシュは飲み込みが早い、

ルールを説明してすぐに理解した


俺自身リバーシが得意な訳ではないのだが、

それでも数戦しただけでもう追い上げられている


--------------------


「10勝10敗か~」

リバーシ戦は引き分けで終わる事になった


あの後のルシュの追い上げから、

既にルシュは俺よりリバーシが上手くなっている気がする



俺はリバーシを木箱に入れ、片付ける

その間にルシュはハーブティーを温める


ルシュはハーブティーの入ったコップを二つテーブルの上に置いてくれた


「ありがとう」

俺の言葉にルシュは頷く



テーブルを挟んで俺とルシュは椅子に座り

ハーブティーを飲む



ハーブティー自体、こちらの世界に来てから飲み始めたもので、

最初は馴染みが無かったものだが

今となってはすっかり慣れた


しかし、時折緑茶の味が恋しくなってくる


似たような味のお茶は無いだろうか

…探してみるのも良いかも知れない



向かいに座っているルシュの様子を見る


彼女は両手でコップを持ち、少しずつハーブティーを飲んでいる



ハーブティーに二口目をつけた所でルシュがこちらに話しかけてくる

「この生活にも慣れてきたね」


「そうだな、最初は大変だったけど…」


俺の言葉にルシュは目線をハーブティーに落とす

心なしか微笑んでいる様に見える



「ヨウヘイ」


「どうした?」


俺の言葉に少し間をおいてルシュが口を開く


「次依頼を受ける時、マーテンの外に行ってみたい」

唐突な提案


「んー…」


俺は少し考える


マーテンに来てから受けた依頼は全てマーテン近郊

もしくはマーテン内のものだ

衣食住は満たせている…と思ってもいいか


生活する分にはお金にも多少の余裕はあるし

ちょっと遠征も良いかも知れない


「そうだな、次の依頼はちょっと近くの村や街に行くものが無いか見てみようか」


「やった、ありがとう」


こうして雨の降る穏やかな一日は過ぎていった

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