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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第23-8話 ルシュ、頑張る!!!!!!!

どれだけ走っただろうか


視界の向こう側に荒涼とした荒れ地が見える


私はゆっくりとペースを落とし、

その場にあった木の下で歩みを止めた


「ハァ…ハァ…」

かなりの距離を走ったので、流石に疲れている


少し遅れてからチティルが飛んでくる


「は、速いねルシュちゃん…。

ちょっと驚いちゃったよ…」

チティルにも疲れが見える


彼女は私の隣に立つ


私は木を背にして座る

「ハァ…ハァ…ありがとう、でも疲れた…」

荷物袋を隣に置き、チティルに話しかける


「アタシも疲れちゃったよー」

チティルは立ったままだ、ハーピィは立ってる方が楽な様だ


「でも、もうツィエンの丘のそばに来たよね…?」

私の問いかけにチティルは頷く


「そうだね。

この荒れ地を進むとツィエンの丘があるよ。

その袋、もしかして街で買ってたのはこの時の為かな?」


チティルの言葉に私は黙って頷き、荷物袋を開ける


中から取り出したのは

マーテンの北西に来るまでの間に購入した携帯食のリュク

これを最初食べた時、ヨウヘイは『パン』みたいだと言っていた

それに野菜や肉を挟みこんだ物もあり、それは『ハンバーガー』や『サンドイッチ』みたいだと言っていた


私が買ったのは具材を挟みこんだリュクを6つ

軽く食べるには少し多い量

崩れないように大葉で包み込んでいるリュクを一つ取り出し、かぶりつく


生地のほのかな甘みと、挟まれた野菜のシャキシャキした食感が口の中を支配する


「んー、美味しそうだね。

アタシも軽く食べよっかな」


チティルはそう言って翼で器用に自身の腰にある袋を持ち上げ、

袋の口からふわりと浮いた木の実を自身の口に運ぶ

風の魔法を使っている様だ


「魔法ってそうやって使う事も出来るんだね」

戦ったり探索するためだけに使う訳じゃ無いんだ


確か以前に街の街灯を点ける依頼もあったから、生活に根付く魔法もあるんだと改めて思った


「そうだね。

アタシたちハーピィは魔法を使って細かい事をするの」

木の実を美味しそうに食べながらチティルが話す


私は水を飲み、二つ目のリュクを平らげる


……


以前のマーテン南の森で危険な状況になった事をヨウヘイと話し合っていた

(ルシュは、俺から見たら十分に強いよ、俺なんかよりずっと。

でも、欠点は疲れやすい事だと思う。スタミナが足りない)


(だから、スタミナ不足を補うためには…)

……


三つ目のリュクにかぶりつく

これには肉が入っていて、生地の甘みと具の塩気が上手く調和していて美味しい


三つ食べ終わり、息を吐く

座って落ち着いていると、少しずつ息が戻ってきた


「驚いたよ、ルシュちゃんがあんなに速く走れるなんて。

アタシの知ってる誰よりも速いかも知れないね」

チティルが荒れ地の方角を見ながら話しかけてくる


「平原だから、思いっきり走れたの。

私、強いから…サキスの種だってきっと大丈夫、持って帰れる」

竜族である事は明かさない、でも私が強い事くらい言っても大丈夫なはず


「そうだね、シャグを倒してたんだもんね。

出来ちゃうかも。

…もう少し休憩したらツィエンの丘に行こうか」


チティルの言葉に私は頷いた

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