表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第1章 異世界と魔族の村
13/290

第3-6話 精霊の広場

「なんつーか、悪かったな」

いきなりテオックが謝る


「なにがだ?」


「いや、なんでもない」


ラズボードに遭った事に責任を感じているのか?

それ以上は聞き返さずテオックの後ろを付いていく


暫く歩き続けると、徐々に森の青みがなくなっていき、

いつもの見慣れた森の中になっていった


そこから更に20分ほど歩くと、

開けた場所に出る


「あれ、ここは…」


見覚えがある、中央にある切り株

俺が最初にこの世界に来た時にいた広場だ


「ああ、お前が座り込んでた場所だよ」


こんな所に通じていたのか

あれから一週間くらいしか経っていないが、懐かしい気がした



切り株に近付く

あの時に見た薄く輝く青い花はまだあった


「精霊の花だな」

テオックが花を見ながら言う


「精霊の花?」


「ああ、ここは精霊の広場って言われてて、昔精霊様が住んでいたそうだ、

この花はここにだけ咲くんだ。

精霊様の力かもな、なんかここ落ち着くだろ?」


良く分からないが、たしかに落ち着く気がする


「まあお前は慌てて逃げ出そうとして棍棒振り回してたから落ち着くってのも気のせいかもしれないけどな」

「その事はもう忘れてくれ…」


あれはとんだ醜態だった

テオックはそれを言い振らしたりはしていないようだった


「ここには魔獣も現れたことがないからな、村の連中もこのあたりに来た時は

休憩場として使ってるんだ」


精霊様か、あの時の女の人が関係あるのか?


……まあそれを気にしても仕方ないか


「まだ日が暮れるまでには余裕がある、少しだけ休んでいくか」


「そうしてくれると助かる」



テオックはその場に寝そべり、俺は切り株に腰掛けた

ここ数日でかなり体力はついたが、今日は流石に疲れた


「お前の棍棒を出す魔法があんなに役に立つなんてな」


「俺もそう思ってた」


俺の棍棒を出す能力は魔法として認識されている

これまでの生活で棍棒を必要とする事はほとんどなかったので、

試しに何度か使って何が出来るかを確認した程度だった


分かっている事は、新しい棍棒を出すと前に出した棍棒は消える

自分で持てないほどに巨大、重い棍棒は呼び出せない

呼び出す棍棒の形状をある程度自由にできるが、形が明らかに棍棒じゃない物は呼び出せない三点


ラズボードにフルスイングした棍棒は把握してる限り呼び出せる限界のサイズだった


「あー俺も棍棒出すので良いから魔法が使えたらなあ」

テオックは魔法が使えないらしく、俺のこんな能力でも羨ましい様だ

俺は棍棒を出すよりもっと便利な魔法はいくらでもあると思う


「俺は棍棒出すんじゃなくて火を出す様な魔法が良いぞ」


「それは危険だ、お前が使ったらこの森が燃えちまう」

テオックはくつくつと笑う


暫くテオックと談笑し

疲れを取ってからアステノへの帰路についた

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ