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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第22-5話 魔獣との対決

「ヨウヘイ、でも…」

ルシュがシャグの前脚を振り払い、話す


「大丈夫、俺だってやれるさ…!」

心配そうなルシュを安心させる為の詭弁でしかない

それはルシュにもきっと分かっているだろう


でも、それでもこいつは俺がやらなければ

ルシュだけに全てを任せるわけにはいかない



持っていたクラブは叩き落された

こちらの行動を伺うガーエイ、今すぐに攻撃をしてくる様子はない



俺は腰に下げていたそれを取り出す


直後、ガーエイのつるが俺の足を捉える

これまでの打撃ではなく、巻き付いて動きを封じようとしている



俺は右手に持ったそれをつるに振るう

つるは俺が思った以上にあっさりと切れる



俺が取り出したのはナイフ


本来武器として携帯しているものではなく、

植物を刈り取ったり、魔獣からの剥ぎ取り等に使用する

作業用のものだ

俺がアステノから旅立つときにテオックが餞別として渡してくれた

それの手入れを欠かしたことは無かった



切れ味は十分、クラブの打撃が駄目ならナイフで倒す…!


俺はガーエイに踏み込んだ



ガーエイの目の前に移動し、右腕を振るう

ガーエイの身体を捉えたそれは、複数の茎、葉を薙ぎ切断する


感触は固かったが、確実に通っていると確信させる



直後、わき腹に強い衝撃を受ける

「ぐっ!」


俺は右膝を着く、ガーエイの種子をまともに受けてしまったのか


「でも、攻撃は届く…!」

まだ負けてない!



膝をついた状態でガーエイをにらみつける

茎と葉と花の怪物のガーエイだが、その中に一つだけ異なるものがある事を確認する


木の実の様にも見えるそれは、目


ギルドで説明を受けた時に、ガーエイの弱点は目だと聞いた

ただし目は茎や葉で保護されていて、直接攻撃するのは難しいとも


「食らえ!」

俺は目に向かってナイフを突き出す


ナイフの刃は茎に阻まれる


「うおおおぉぉぉぉ!」

俺は痛みに耐え、立ち上がりながら前のめりにナイフを突き出す

ナイフは茎を切り、その目を捉えた


ガーエイの目にナイフが深々と突き刺さる

柔らかく、奇妙な感触が腕を伝う


ギイイィィィィと言う不快な音を出して、

ガーエイが激しく動く

対象を捉えないつるがうねうねと動き、体を構成する茎が激しく動く



次第にその動きは緩慢になり、やがて止まった


「や、やった…」


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