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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第22-4話 素材採集依頼 その4

俺とルシュの目の前に立ちふさがった怪物を見る


怪物の姿は異様で、

葉、茎、花の集合体と言うべきだろうか、

植物の塊とでも言える見た目だった

しゅるしゅる、ガサガサと葉や茎の擦れる音が鳴っている


「コイツは…ガーエイ!?」


この魔獣は恐らくガーエイ

依頼を受ける時にこの一帯に徘徊する魔獣の一種として

ギルドで説明を受けている



ガーエイの武器は鞭のように振り回される「つる」

そして…


ガーエイが怪しく揺れる

「!」

咄嗟に左に動く


俺の居た地面が3,4箇所弾痕の様にえぐられた跡が残る


「危なかった…」


高速で放たれる種子

銃弾とまではいかないだろうが、当たれば結構なダメージになるだろう



ガーエイと俺達の距離は4,5メートル程

近付かなければ攻撃を当てられない


ガーエイがつるを振り下ろす

姿勢を低くし、踏み込もうとするルシュの右腕につるが巻き付く



「んっ!」

ルシュが小さく唸る


「ルシュッ!」


ガーエイはつるを振り上げようとする

だが、ルシュは姿勢を崩すことなく踏みとどまっている


「ヨウヘイ、今のうちに!」

ルシュの言葉に俺はガーエイに向かって駆け出す


ガーエイが動くよりも早く、俺はクラブを叩き付けた



鈍い音がしてガーエイの身体が歪む

ルシュに巻き付いたつるが彼女の腕から解かれる



「手ごたえあったか…!?」

分からない、体を捉えたのは間違いないが、

ガーエイの身体は植物の葉や茎の塊、衝撃を吸収して歪んでるだけにも…


瞬間、目の前に緑色の一閃が見える


「ぐあっ!」

身体に強い衝撃を受ける


ガーエイのつるを正面から受け、後ろにのけぞる


「ヨウヘイ!」

ルシュがガーエイに攻撃するために駆けだそうとする

が、ルシュは後ろを振り向く


直後、甲高い音が鳴り響いた


「なんだ!?」


俺は一瞬だけ後ろを見る


そこには体調1メートルを超える、緑色の巨大な虫の姿があった


「シャグ…!」

ルシュが呟く


彼女はメイスでシャグの鋭い鎌のような前脚を受け止めていた


「私は大丈夫、でも…!」


「挟み撃ちか…!」

俺の額を汗が流れ落ちる


どうする…!?



ガーエイがつるを振るう

咄嗟に避けようと横に動くが、手に持っていたクラブにつるが当たり、

叩き落とされる



状況は非常にまずい

それでもやらなければ、やられるだけだ…

覚悟を決めろ!


「ルシュ!」

俺はルシュに呼びかける


「シャグを頼む、ガーエイは、俺がやる!」

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