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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第21-10話 アロン

野営時の見張りはアロン、俺、エルカン、セドの順になり、

アロン以外のメンバーは先に就寝した


……どれくらい経ったろうか


俺は不意に目が覚めた

視界には既に眠っている仲間達と、座っているアロンの背中が見える



何となく二度寝できそうに無いと思ったので、

俺は上半身を起こす



俺が起き上がった事に気付き、アロンがこちらを向く


「あれ、交代にはまだ時間があるけど?」


「いや、何となく眠れなくて」

アロンの質問に俺は答える


「そっか」

アロンはそう返事し、また背中を向ける


下を俯き、何かをしている


「何をしてるんだ?」

俺はアロンの隣に移動する


「道具の手入れさ。

ま、暇つぶしみたいなものだよ」


アロンはナイフを研いでいる様だった


「丹念にしてるんだな」

俺は素直に感心していた


「癖だね、道具の状態は常に最良にしておきたいのもあるけれどね」

アロンはそう答えながらナイフを研ぎ続ける


「ヨウヘイ達は、冒険者になって大体一月位になるのかな?」

アロンが俺に質問する、質問と言うより確認に近いか


「ああ、まだまだ駆け出しで、ルシュには良く助けられてるよ」


俺はルシュを見る

ルシュは外套を掛けた状態で横向きになり、顔に手を添えて眠っている


今日の長時間の探索で疲れ切っていた様で、

就寝した時も横になってすぐに寝息が聞こえてきていた


「彼女にはオイラ達も助けられたね、見事なものだよ」

アロンが言っているのはゴーレムとの戦いの事だろう


「身体能力がとても高い、ただの魔人でもなさそうだけど…」

アロンの言葉に俺は少し焦る

彼女が竜族である事にすぐに結びつきはしないだろうが、知られるのはまずい


「と、ところで、アロンは冒険者をどれくらい続けてるんだ?」

少々強引だが、俺は話題を切りだす


俺の質問にアロンは少し考えてから

「ん~、15年くらいかな」


「15年…!?」

思ってた以上にベテランだった


「長命な種族だともっと冒険者続けてるのも居るけどね。

エルカンはオイラと大体同じ、セリーディは3年くらいか」

アロンは思い出すように話す


「ずっと同じ街で冒険者をしていたのか?」


「いや、元々はレインウィリスの隣のコトアって国で冒険者をしていてね。

レインウィリスに行ってからエルカンと組んで、あっちこっちで活動していたよ」


そこでアロンは一息つき


「その間にも色んな連中とパーティ組んだり、暫く行動を共にしたりとか、色々あったね。

セリーディが加わったのも3年前だし、セドなんてつい先日って感じだからね」


「冒険者続けてると色々あるものさ、命を落とした奴だっている。

君達も無理はしないようにね」


俺は頷く


こうして夜が更けていった

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