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異世界で俺が棍棒を使って無双する話  作者: くるっくる
第2章 棍棒の冒険者
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第21-9話 洞窟探検 その7

大扉を抜け、進む

程なくして、アロンがいち早く奥の様子に気付いた


「あれは…」


アロンは腕を横に出し、後に続く俺達を制する


「セリーディ、奥から魔力は感じるかい?」


アロンの言葉にセリーディは少し目を閉じ、意識を集中させる


「……ううん、何も感じない」


俺はルシュを見る、ルシュも魔力には敏感だと思ったからだ


ルシュは不思議そうな顔をして俺を見返す



……意図は伝わらなかったが、ルシュの様子からも特に何かある訳では無さそうだ


数十メートル前方へ進むと、それは次第に見えてきた


「凄い数の骨だな…」

エルカンが感心しながら呟く


その場に散らばる骨は数えきれない、そして

その一つ一つが大きかった



「ゴーレム、か?」

「多分ね」

セドの言葉にアロンが返答する



アロンが骨を一つ持ち上げる

「さっきのゴーレムもだけど、実際は骨じゃなくてそれっぽく作ってる作り物だね」


俺も骨を一つ触ってみる


骨と言うには確かに何となく違う

石で出来ているのかも知れない



「この散らばってる骨を見ると、かなり巨大なゴーレムだったと思う。

それをこれまでの時の中維持できるだけの魔力はなかったみたいだね」


セリーディが答える

杖を片手にもう片手をかざし、魔力の残り香を探している様だ



「さっきの連中は小さかったからかろうじて動いてたって事か」

大きなものを動かすには大きなエネルギーが必要、それは魔力も同じと言う事か

合点がいく



「そして、そろそろ最奥になるかな」

アロンの言葉に俺達は洞窟の奥に目を向ける


そこには石造りの建物があった


-------------------------

洞穴の終端にある建物


そこまで大きなものではなく、四角い石造りの家と言った風貌だ


入り口の扉はかろうじて形が残っている状態だったので、

アロンが慎重に扉を開け、中を確認する


「トラップは、無さそうだね…」

アロンが最初に建物の中に入り、後から俺達も後に続く


入り口は居住スペースとなっていた様で、

朽ちた家具が目を引く


「金目のものは無さそうだな」

とエルカンが言う


「奥にはあるかも知れないね」

アロンがそう答える


建物にはもう一つ奥に部屋があった


念の為アロンが確認してから踏み込む


「これは…」

俺はつい口を開く



山積みの様に積み重なった何か

埃が積もり、錆びているのだろうか

赤茶色を中心とした何かが大半を占める


「なんだこりゃ、ガラクタの山じゃねえか」

エルカンの言葉に俺も同意する


「オイラ達にはね、でも人によっては分からないものさ。

慎重に調べよう」

俺達は壊したり落としたりしないように慎重にガラクタの山を調べる


細長い何か

二つのパーツに分かれているであろう何か

四角い何か


結局何かよく分からないものばかりだが、

少しだけ宝飾されているものも見つかった


一通り調べ終えた後、居住スペースの一角に俺達は座り、話をする



「わずかにだけ値打ち物もあるけど、大半が何かの儀式の道具か何かみたいだね」

アロンが話す


「これだけでもまあまあ良い金になるんじゃないのか?」

エルカンの言葉にアロンがため息を吐く


「オイラ達の目的は調査だから、これらは依頼主に引き渡す事を忘れないでよ」



「そうなのか?」

アロンの意外な言葉に俺は問いかける


「今回の依頼はね、一応この辺りの領主から下りてきた依頼なんだよ。

調査の場合は見つけた物はきちんと引き渡すことにしているんだ」


「冒険者は信用の商売だって言ってるよね」

セリーディが続ける



「そういうこと、もちろん黙って持っていく事は出来るだろうけど、

どこかで必ずボロを出すし、良い事はないってね」



「なるほどな…」

俺とルシュは納得して頷く



「この洞窟に関しては後日本格的な調査が入ると思う。

オイラ達が通ってないルートも洞窟の途中にあったしね。

取り敢えず価値のありそうなものだけ先に持って帰って依頼主に引き渡そう」


セリーディが杖の先からもう一つの光を出す、

その光は小さく、周囲を照らすには小さなものだ


「アロン、そろそろ日が暮れてくるから、

今夜はここで野宿した方が良さそう」

この小さな光が大まかに時間を知らせてくれているのだろうか



「なんだよ、どうりで腹が減ってきた訳だ。

さっさと飯にして、今日はもう寝ようぜ」


エルカンの言葉に俺達は笑い、野宿の支度をした

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