表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼哭  作者: ツヨシ
47/53

47

鬼哭は、同じ声をあげた。


「でも泣いている場合じゃないだろうが」


「馬鹿ね。泣いているわけじゃないのよ。あれが普通なのよ」


「なるほど。鬼哭の名の由来は、これなんだな」


「ああ、めんどくせえ。さっさと終わるようだから、さっさと終わらせるぜ」


魁斗が走り、鬼哭に戦鎚を振り下ろした。


それに対して鬼哭は、金棒を振った。


まるで目の前のハエをはらうような動きだったが、ガンという大きな音とともに魁斗の身体が大きく吹っ飛んだ。


「いってえ」


魁斗は尻から落ちたが、素早く立ち上がった。


「この馬鹿。なにやってんのよ。一対一じゃ無理よ。ラスボスなんだから」


「ここには三人いるんだ。みんなでいっせいに飛び掛かろう」


「わかったぜ」


三人は三方に散った。


そして魁斗が正面から、紫苑と飛燕が右と左から同時に攻撃を仕掛けた。


鬼哭は空を見上げたままで、先ほど同じくハエをはらうような動作をした。


それだけなのにその一振りで、三人とも遠くまで弾き飛ばされた。


「いてえっつうの」


「いたいわね」


「いやはや、これはなんとも」


紫苑がスライムの時のように、指で鉄砲を撃つような仕草をした。


が、鬼哭は無反応だった。


ただそこに立っている。


「簡単に言うと、一割くらいの気をあいつにぶつけてみたけど、まるで効かなかったわ。ノーダメージよ。これじゃあ三人合わせて三十割の気をぶつけてとしても、結果は同じね」


「魁斗の戦鎚も紫苑のナイフも、私の槍も簡単に弾き飛ばされてしまうというのに、気も効果がないと言うのか」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ