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ずいぶんと時間が経った。
腕時計を見ると、午後三時。
神社に着いたのが十二時ごろだから、三時間もずっと戦っていることになる。
もちろん休憩はなしだ。
――これはいつ終わるんだ?
清武が不安の目で見ていると、その時がやってきた。
飛燕と飛燕もどきが距離をとり、お互いに睨み合っている。
そして魁斗と魁斗もどきが、紫苑と紫苑もどきが飛燕の立ち位置に近づいてゆく。
清武には、魁斗と紫苑がそのように誘導しているように見えた。
そして二組と飛燕がさらに近づいたとき、紫苑が後方にいた魁斗もどきにナイフの一本を投げつけた。
「ぐわっ」
ナイフは見事に魁斗もどきの背中を貫いた。
「よっしゃあ」
次の瞬間には、魁斗の戦鎚がもどきの脳天に突き刺さっていた。
飛燕はすぐさま、ナイフ一本となり劣勢となった紫苑の加勢に入った。
紫苑もどきは後ろから槍で突かれ、同時に前からナイフを突き立てられ、その全てを防ぐことが出来なかった。
離れていた飛燕もどきが慌てて駆けつけたときには、すでに三対一の構造となっていた。
結果は考えるまでもない。
飛燕もどきに勝ち目はなく、そのまま地に伏した。
「ふう、やっと倒せたぜ」




