表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼哭  作者: ツヨシ
41/53

41

昔の着物を着た、おかっぱ頭の六歳くらいの少女が一人立っていた。


――村の子供?


清武はそう思ったが、三人の反応は違っていた。


「こいつか」


「一見、人間の子供に見えるが、明らかに人間ではないな」


「気をつけてよ。こいつ、強いわ」


「そう。本気でかからないと、私たちは死ぬことになるぞ」


「わかってるぜ」


三人が武器を構えると、少女が解け始めた。


その表現しか、清武は思いつかなかった。


やがて少女の姿は消え、赤黒い肉の塊が地にへばりついているのみとなった。


「あれ、なんだぜ」


「とにかく油断は禁物よ」


「なにか仕掛けてくるはずだ」


見ていると、その肉の塊が、べりっ、という耳障りな音とともに三つに分かれた。


そしてその一つ一つが、むくむくと膨れあがってゆく。


主に縦に伸びてゆき、やがてその三つはある形を成した。


一つは魁斗。もう一つは紫苑。


そして最後のひとつは飛燕。


醜い肉の塊は、三人とそっくりな姿となったのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ