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鬼哭  作者: ツヨシ
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「ちょっとは効果があるみたいだけど、まだまだ力が足りないわね」


「じゃあ、俺がいくぜ」


魁斗は素早くスライムの横にまわると、手刀を振り下ろした。


すると化け物の上部がぱっくりと二つに割れて、紫苑のすぐ目の前で止まった。


しかし紫苑がスライムから離れると、また動き始めた。


「今度は私だな」


飛燕は迫り来る化け物の目の前に立つと、両の拳を握り締め、空手の正拳突きのように突き出した。


「はっ!」


スライムの左右の一部が消し飛んだ。


ただへこんだり割れただけの紫苑や魁斗と違って、その質量自体が減ったのだ。


スライムはまた動きを止めた。


今度はしばらく動かなかったが、やがて再び攻撃してきた。


「なるほど。飛燕が一番効果あるぜ。悔しいが、最後は飛燕だな」


「そうね。あたい、魁斗、飛燕の順番ね」


「で、最大出力でやるんだな」


「あたりまえだぜ。気を全部使い切るつもりでないと、あいつは倒せねえぜ」


「けちってちょっとだけ残しといても、なんの役にもたたないわ。これで倒せなかったら、あとは死ぬだけだし。遠慮なんて、かけらもしちゃだめよ」


「わかってるぜ」


「了解」


スライムを避けながら会話をしていた三人だが、魁斗が止まり、二人がそこに集まった。


もちろんスライムは、三人にむかって行く。


「じゃあ、あたいからね」


紫苑が先ほどの指で鉄砲を撃つような動きをした。


しかし清武が見てもはっきるとわかるほど、最初のときと比べて力の入りようが大きく違っていた。


スライムの中央部分が先ほどとは比較にならないほどに、大きくへこんだ。


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