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鬼哭  作者: ツヨシ
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さすがに熱かったので、すぐさま口の中に入れた。


野生動物の肉は、よく焼いているせいもあってか普段食べなれている肉と比べるとやや硬かったが、味に問題はなかった。


塩だけじゃなくこしょうも欲しいところだが、それはここでは贅沢と言うものだろう。


魁斗が口をもぐもぐさせながら、猪を紫苑のナイフを借りてさばき始めた。


紫苑同様に、その手際はよかった。


――いつもこんな食事をしているのだろうか?


清武が考えていると魁斗が言った。


「雉と兎はほとんどなくなったな。猪が三分の二くらい残ってるな。これが晩御飯で残りは朝食だな」


「今食べたばかりだし、もうすぐ夕方だし。残りは夜食でいいんじゃないの」


「夜食にすると、食べてすぐに寝ることになるぞ」


「別にすぐに寝なくても、いいんじゃないの」


「いや、ちょっと経って晩飯のほうがいいな。晩飯が早いと、必然的に早く寝ることになる。そして早く起きる。早寝早起き。日本人の基本だぜ。美容と健康にもいいしな」


「美容と健康を気にする年でもないわよ」


――この二人はいつもこんな感じなのだろうか。


いったい仲がいいのか悪いのか。


いや、完成度の高い漫才を見ているような空気感があって、とにかく息はぴったりだ。


結局、仲はいいのだろう。


「とにかくそういう訳で、明日は集合時間が早いから、今日は早く寝るぞ」


「集合って、寝る場所と集合場所は同じでしょ。集合時間ってなんなのよ。起床時間ならわかるけど」


「ったく、これだから素人は」

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