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鬼哭  作者: ツヨシ
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しかしそれを追いかける巨体の化け物も、同じ速さで走っていた。


そのうちに二匹の化け物が追いついたと思ったら、三人がいっせいに飛び掛かり、瞬きする暇もなく倒してしまった。


再び二匹が追いついたが、同じ結果となった。


見ていた清武は、あることに気がついた。


猛烈なスピードでずっと走っているのに、三人と自分との距離が縮まらないのだ。


そして飛燕が時折、清武のほうに視線を移していた。


――回っている。


そう三人は清武を中心に、円を描くように走っているのだ。


おそらく離れてしまうと、いざと言うときに間に合わなくなるためだろう。


また二匹が追いつくと、そいつらも瞬時で倒された。


化け物の動きが止まった。


そしてまだ二十匹ちかくいるそれらが、一箇所に集まってゆく。


「やっと気づいたわね。あのバカ猿」


「そうそう、ニ、三匹で襲ってきたって、俺らの敵じゃねえっつうの」


「全員で襲い掛かるつもりだな」


見ていると化け物はただ集まっただけではなかった。


一斉に片方の手でもう片方を掴んだかと思うと、そのまま自分の腕を引きちぎった。


そしてその腕を振り回しながら、集結したままむかって来た。


「驚いたな。あいつら自分の腕を武器にしやがったぜ」


「自己犠牲と言うやつかしら」

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