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羽ばたく星の鳥と、桜紅葉と、風のアダージョ

作者: 逢乃 雫
掲載日:2026/10/12

秋日和の


空は高く澄んで



広がりゆく


はね雲を見上げながら



歩む小径に


キンモクセイの



花は黄金の


タペストリーのように



木の実時雨に


耳を澄ませながら



見つけた笑み栗に


こころもやわらかに



大地に萌える


ケイトウが燈す秋は



一つ、またひとつ


色づき始めた


桜紅葉を、染めゆくように




夕紅の丘に


吹きゆく風のアダージョ



刈稲月(かりねづき)の


地平線にとけゆく



太陽のフォンデュに


染まりゆく彼方から



宙(そら)へ向かう


ほうおう座の星々



茜さす雲は


羽ばたく翼のように




星影の丘を


歩みゆく心のアダージョ



広がりゆく


ビロードの宵空に



浮かび上がる


アンカーの星は紅く



遥かな時と


巡る季節をこえて



何度でも


大地を飛び立つように




十月の街並みは


アダージョのように



ゆるやかな


風の旋律にのって



夜が来れば


月と星がのぼり



朝が来れば


太陽がのぼって



風も季節も


また巡りながら



今日という日は


いくつもの


夜をこえ、朝を迎えて


やって来た場所



待ち侘びながら


迎える朝も


気づけば頬に


さしこんでいた朝も



何度も


星の光を見つめながら


何度も


朝陽のぬくもりを感じて



地平線から


飛び立つアンカーの


紅い星のように



きっと誰もが


未来への挑戦者


何度でも、自分の宙へ




秋日和の


高く澄みわたる



宙に広がる


はね雲を見つめて



萌えゆく


ケイトウが燈す秋は



一つ、またひとつ


心という葉も染めて



瞳に映りゆく


星の鳥は


風のアダージョに、羽ばたいて


















秋の星座の一つ、ほうおう座は、翼を広げた鳳凰(ほうおう)の姿で、南の地平線近くにあり、最も明るい星・アンカー(アラビア語で「不死鳥」)が紅く輝きます。


秋にかけて咲くケイトウは、ビロードのような印象的な花で、紅色は「情熱」、黄色は「個性」の花言葉があります。秋日和(あきびより)は秋のよく晴れた日、刈稲月(かりねづき)は10月です。


木の実時雨は、木の実が地面で鳴る様子、笑み栗は、栗が熟して開く様子を笑みに見立てた言葉とされます。アダージョは、イタリア語の「ゆるやかに」に由来する音楽用語です。


季節の星や花をモチーフに詩を描かせていただきました。お読みいただき、ありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
「黄金の タペストリーのように」と金木犀の花を例えるのがとてもきれいだなと思いました。 「地平線から」から「何度でも、自分の宙へ」のところが力強く、未来へ挑戦していくことを励まされるように感じました。…
秋の澄んだ空から、金木犀の黄金色、鶏頭の紅、そして夕暮れから星空へと、季節の色彩をたどるように読ませていただきました♪(*´∀`*) 私も特に 「今日という日は いくつもの 夜をこえ、朝を迎えて や…
素敵な詩ですね(^^) 温かな温もりや匂いも伝わりそうです(^^) そして、雫様の詩は、勇気を頂けます。 温かな言の葉、温かな想い、優しい風に乗って、柔らかな香りも漂いそうで、本当に心が落ち着き…
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