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神通力上昇中〜惟神学園二年、皇弥勒  作者: 乘越唯響


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第九四話 説明行脚

 弥勒の不登校の理由に関連するあらぬ噂を払拭すべく立ち回る五条。そして弥勒が九州へ訪れた理由を推測し悟る。

 足利翔太が急病という形で教室から姿を消してから、彼の異変を知っていた人達から、危険思想により学園に拘束されたのではないかという噂が流れ出た。学園側はそれを否定するも、噂は消えなかった。

 学園に顔を出さなくなった皇弥勒にも、同様の疑いが掛けられる様になった。しかしそれは、五条が全力で否定した。

「足利君は病気やけど、皇君はただ、心を病んどるだけやけん、変な噂は信じらんで!」

 分校中の中心人物である五条衣世梨がいうことは、信じられた。幸いにも弥勒は上手く日常に溶け込んでいた為、事実無根であると納得して貰えたのだ。

 友人である弥勒の為に説明の行脚あんぎゃを続ける五条に、鷲頭は「立派だよ」と、労いの言葉を掛けた。

「ねぇ杏奈、なんで足利君は、洗脳された結果、弥勒君を含め私達を襲ったんかな?」

「確かに……理由は分からないわ。それよりも前にドン・アントニオが皇弥勒になにかをしていた。もしかして、天草の教会の面々も同様の思想を持っているのかしら。だとしたら……皇弥勒はなにかを隠している? ラーメン店で襲われたことも……偶然ではない?」

「弥勒君は今まで、大分の墓地や諫早湾、天草のカトリック教会へと足を運んどる。誰かを探してるんやと私は思っとる。杏奈は気付いとらんかった様やけど、ラーメン屋での反社の人は、明らかに周布さんの特徴を指しとったし、私達学生が四人居ることを知とった」

「あんたなんでそんな大事なことをずっと黙ってたの……! そんなこと知ってたなら、周布さんや皇弥勒達と関わるべきじゃないじゃない!」

「今は身の危険なんてどうでんよかやん! 友達が学校にも来れない程苦しんどるとに!」

 たじろぐ鷲頭を見て、五条は声を荒らげたことを申し訳なく思った。

「もし足利君が、今九州を乱してる人達の仲間なんやったら、わざわざ天草まで弥勒君を襲いに来た理由に納得がいく。弥勒君に原因を見つけられると困るから……!」

「ちょっと待って衣世梨、強きリーダー思想は鹿児島の薩隅分校校長、安保武範あぼたけのりが提唱する思想なのよ。つまり九州南部の鹿児島も、九州を乱してる側ということ? それに」

「それに?」

「以前の選挙で、九州南部の熊本や鹿児島、宮崎も既存の巨大政党が大敗した。最近では、新興政党や無所属政治家が支持を集めていて……九州の政治、経済の状況は大きく変わっていっている。九州独立なんていう噂があるけど、最近は東京や大阪の大企業が、本社を九州へ移転し始めていたり、熊本の半導体事業が活性化していて、国の要である経済圏が大きく九州に集まっているわ。表向きは首都圏の人口一極集中の改善という話だけど……本当は……九州独立に向けた準備といことなのかしら……?」

「弥勒君は、九州独立を阻止しようとしとるんかな? 正解は分からんけど……それなら理に叶っとうよね」

「こうなったら、有馬に知ってることを全部吐かせるわよ……! 命の危険に二度も晒されて、もう無関係では居られないわ!」

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