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神通力上昇中〜惟神学園二年、皇弥勒  作者: 乘越唯響


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第八一話 天草での刺客

 天草分校へ帰還した弥勒らは、スパイが居た可能性を考慮し、周囲を警戒する。

 天草分校へ一時帰還した後、山崎校長補佐は慌ただしかった。校長室へ走っていったことから、熊本幸三校長へ事態を報告しに行ったのだろうと、弥勒らは推察した。

 荒れる海の上では、波に揺られて集中できなかった。だがこうして陸地に立つと、冷静に、事態の深刻さに震えてしまう。

 弥勒と巳代、そして渋川の三人は、確実に自分達の素性が割れたことを覚悟した。だとすれば、周囲にいるは人々がいつ自分達へ危害を加えてくるか、警戒しなくてはならない。

 渋川は、怯えていた。だが自ら選んだ道だからと、震える手を抑えながら、周囲の生徒らを警戒した。

 弥勒もまた、いつでも剣を抜ける様に、警戒していた。

 巳代は最も冷静であった。

 そもそも、ドン・アントニオは弥勒に絞って、第六感を使用して記憶を抜いた。そして直前のヨハネは、なにかを悟った様な顔をしていた。そこから鑑みるに、弥勒らは既に目をつけられ、待ち構えられていたのでは無いだろうか。だとすればやはり学園内のどこかにスパイがおり、起こるべくして起きたことだったのだと悟った。

「過去にラーメン屋で襲撃を受けたのも、周布さんが主なターゲットなのだとばかり考えていた。だが違ったんだ。俺達三人と周布さんが接触することを知っていたんだ。ドン・フランシスコは渋川の想定では感覚感応者だ。そしてその長はかつて神童と呼ばれた男で、圧倒的な神通力の使い手。既にこちらの想定しない方法で、第六感の未来予知を用いて、今日の出来事を知っていたんだ……!」

「それに巳代、相手が神通力使いなら、怪異を通じて未来を覗き見た可能性もある。僕達や周布マスターも知らない未来を、怪異は気まぐれで、大友に見せた可能性もある。なんにせよ、向こうが一枚上手なんだ」

「だとすればやはり……いつ俺達が襲われてもおかしくは無い……!」

 巳代はこのタイミングで、嫌なことを思い出した。それは厚東とのやり取りでの内容だった。

「厚東の兄貴分の三年生が、太宰府分校からここ天草分校へ来ているらしい。理由は知らないが、とにかく別件らしいんだ」

「その人はどんな人なの……?」

「剣が使える奴だ……そして最近、厚東と思想の違いから仲違いをしているらしい。厚東はその豹変ぶりから、おかしくなったと表現していた。もしその三年生が、大友一派なのだとしたら……? ドン・フランシスコが得体の知れない方法で第六感を用いて俺達の未来予知をしたのではなく、もしその三年生が普段の学園生活の中で既に俺達の素性を暴いていたのだとしたら……?」

「警戒はしていたけど、完全に防げはしないかもしれない。その三年生の名前って……?」

「足利翔太だ」

 次の瞬間、天草分校の生徒の中から、一人の生徒が剣を片手に、斬りかかってきた。

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