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神通力上昇中〜惟神学園二年、皇弥勒  作者: 乘越唯響


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第四五話 信用に値する人

 巳代は渋川を警戒する必要は無いと考え、彼女と全ての情報を共有する。

「弥勒、このままだと病んでしまうんじゃないかな」

 巳代は大宰府分校校舎にある菜園部の花壇に腰を掛けながら、スナック菓子を頬張っていた。芋を揚げた菓子は、単純な味だが手が止まらなくなる。一袋を、もうじき食べ終わりそうだった。

「あなたも弥勒君も大変なんでしょ。私には分からない大事な役目を負っているから」

「そういうなよ渋川。弥勒は考えすぎなんだ。そして慎重すぎる。俺にはお前が悪人には思えない」

渋川は虫避け用のビーズを巻く手を止めて、花壇に腰掛けた。渋川は太宰府でも菜園部に入っていたのだと、巳代は悟った。

「つまり、話してくれるってことかしら。大丈夫なの?」

「あぁ……。俺達が探している男は、かつて惟神学園で神童と呼ばれたことのある男だ。名前は、大友修造。戸籍上は既に個人だが、生きていると考えている。この男が……九州の諸問題の裏で糸を引いていて、ここ九州を土台にして、政府へ軍事クーデターを起こす可能性があるんだ。これらの情報源を明かす事は、二つの観点から避けてきた。一つは、それが秘匿情報である為、それを明かしてくれた皇弥勒の父君ちちぎみである皇長官への背信行為になるからだ。そして二つ目は、惟神学園内に大友修造方のスパイが潜んでいる可能性があるからだ」

「そのスパイ疑惑が……晴れたということで良いのかしら……それはありがたいけれど、どうしてかしら?」

「ここ数日、五条家の減らず口女がウザ絡みしてきただろう。あそこまで露骨に探られておいて、お前はなに一つ、俺と弥勒が人探しをしているという話をしなかった。だから信用した」

「棚から牡丹餅ぼたもちだね、あの元気な女の子のお陰で、あなた達ともっとお友達になれそう。でも……背信行為ってことになってしまうの? それ程の重要事項は、確かに口外するには慎重になる必要があるわ」

「背信行為ってのは……まぁ考えすぎだ。背信行為というのなら、皇長官自身も、息子に口外してしまっているしな。立派な国家反逆罪だと思わないか」

「ちょっと……そんなこといっていいの……!」

「ダメだ……。だが事実だ。そして俺達がお前にも口外し、秘密を共有する仲間だと認める根拠にもなる。口外する相手は、つまるところサジ加減だ。俺はお前を仲間だと思いたい」

「信じてくれた分だけ、役に立てる様に努めるわ。弥勒君がいなければ……私はこうして外へは出る勇気を出せなかったのだから」

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