スイカスカイ
種はめんどい。
緑色の空に細いストライプをかけて闇雲はのびる
真っ赤な切り口を晒す太陽をさがそうと
見あげるぼくに降り注ぐのは
吐き出された種みたいな黒い雨粒
煽られて舞う風が どうか 吹き払ってくれるよう
団扇を握る手にちからをこめてくれって
傘もひらかないまま願う
それはこの季節だけにひろがるスイカスカイ
夏も深まれば 青さをとりもどしてしまうだろう
吐き出された種みたいな黒い雨粒が
アスファルトの皿を鳴らすスイカスカイ
細いストライプをかける闇雲を割って
真っ赤な切り口を晒す太陽に
はやくありつきたいって 大口をあけて見あげる
ぼくはなんてまぬけづら
甘いと美味しいですよね。
黄色も好き。