出会い
2023年5月21日
今年で32歳。妻と子供2人にも恵まれ幸せに暮らしているごく普通のサラリーマン。
「パパー!おかえりー!」子供達の可愛い声が玄関に響く。
「ただいま。」子供2人を抱きしめ、抱き上げ部屋に入り、妻が微笑む。
「今日のご飯は誠也の好きな親子丼よ。」
「ありがとう。仕事の疲れが吹き飛ぶよ。」
妻は料理が上手い。そして何よりまっすぐで真面目だ。
真面目すぎるがゆえに、ぶつかる事もあるが俺に対していつも真剣に向き合ってくれる。
俺は妻を愛してる。妻は子供達を心から愛し、俺をいつも支えてくれている。
見た目だって会社仲間からも羨ましがられるくらいだ。
俺は来世でも妻と結婚したい。
これだけ妻のことを嘘偽りなく愛してるのに…
理想の幸せな家庭を手に入れたのに…
15年前。
17歳の高校生の俺。
中学時代はヤンキーでもなく、真面目なキャラでもなくでも少しイキリたい中途半端な俺。
高校に進学し、学校の女の子に対してカッコつける日々。
何も考えてなんかいない。ただひたすらカッコをつける。
女の子と付き合っては、すぐに別れを繰り返し、本当の恋愛なんて知りも知らずに。
「なぁ誠也!食堂行こうぜ!」
バカな友人がいつものように昼飯に誘う。
「おーいこか!」
いつものように食堂に向かう俺ら。
いつものようにトンカツ定食を注文し、腹一杯になる。
そして俺はその後いつも食堂の横の売店でスモークタンを買う。
「誠也お前いつもスモークタン買うけど、それ買ってるのお前くらいだぜ。」
ともやが笑いながら言うが、
「これが1番うまいねん!」
俺はスモークタンが大好きだ。
「やっべ、ノート写すの忘れてた!!誠也!先戻ってるからコーラ買ってきてくれよ!」
ともやはいつもテストの成績が悪い。
「はいはい分かった分かった」
俺はスモークタンとコーラを持ちレジに並ぶ。
売店に3人の女の子が入ってくる。
ここの学校の売店は焼きそばパンが美味い。
女の子はみんなそれを買っていく。
スモークタンなんか買うのなんて俺くらいよな。
そんな事をなんとなく自分の心の中で思いながらお会計をする。
「えーーースモークタンない!!」
かわいい女の子の声が聞こえる。
俺はお会計を済ませ、売店を出る時チラッとその子の顔をなんとなく見た。。
なぜかは分からない。けどなんとなくなのに、すごく気になった。
店を俺は出る。
なんか、あの子可愛かったな。
これが俺がみなみと出会った時だった。
続く.