オープンキャンパス
「うちは真面目に頑張れない子はオススメしません。学校行事もかなりタイトですし、国家試験の合格率も99%です。美容業界への就職率も98%なので2年間かなり忙しくなるかと思います。でもなりたい自分がいる子には全力でバックアップもします。学費も美容学校の中では安い方ではないので、よくご家族で相談して来てください。また会えることを楽しみにしてますね。」
その後行った本命だったはずの専門学校のオープンキャンパスは、ほぼ覚えていない。
「お母さん、あそこだったら行かせてもいいなって思った。300万っていう学費は安くないけれど、あの学校ならいいと思う。」
同じように熱に当てられた母親が横でつぶやく。
「うん、、、、、俺、あの学校行きたい」
スポーツで人が努力してる姿を見て、かっこいいなってよりもよくやるなってずっと思ってた。でもあの空間はすごく、、、、
「俺も、努力をしてみたい。」
美容師になりたい。この日俺の夢は確定した。
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それから取り憑かれたように行く予定の専門学校について調べた。
『入学願書を早めに送れば3年生の夏から内定者実習に行けるのか、、、』
美容に触れたことの無かった人生だったけど、早く触れてみたい。あの空間にもう1度、、、、
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「あっ三浦じゃん。また先生に連れて行かれてる。よくやるよなホント、、、」
大学受験をすることに決めた龍弥とは、夏が過ぎてから放課後の日課が自然となくなった。その代わり昼休みに龍弥の息抜き代わりに変わらずスマホゲームをしている。
こうしてみんな少しずつ変わっていくんだろうな、、、
『三浦さん?』
三浦 凛。同じクラスになったことはないけど目立つからよく知っている。たくさん空いてるピアスに、短いスカート。軽く染められたボブな髪の毛に、華やかな印象を強くさせるメイク。明るい印象はあるけれど、特定の誰かといるイメージはない。名前の通り、凛、としてる。
「あんなにしょっちゅう呼び出されてピアスもメイクも変わらないって学ばなすぎじゃね?すっぴんとかたかが知れてるだろ。噂ではタトゥーも入ってるんだとか、、、」
『へぇ、、、』
そこそこ厳しいうちの高校の校則では、三浦さんは確実に浮く。全校集会のたびに先生に腕を引っ張られて退室させられては身だしなみを整えさせられて戻ってくる。先生と廊下で言い合いしてる姿を何回も見かけた。
『確かにね、、、、なんかもっとうまくやればいいのにな』
いちいち反論しないとか、、、学校にはメイクしてこないとか、、、ピアスを外しておくとか、、、
先生も大変だな。まあ俺には関係ないけど。
『それよりこのゲーム知ってる?』




