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昼休になり俺と山元は食堂に向かった。
「そういえば、合コン相手はどんな子なんだ?」
「そういえば言ってなかったな」
俺と山元は食券を買い、料理を持っていつもの4人席に座る。
「一人はギャルっぽい子だけど、もう一人はわからないな」
相手は二人で来るから俺らも二人と言う事だがメンバーがわからないだと?
とんだサプライズだな。
「まぁ、一度決めたなら付き合うよ」
「お、乗り気だな」
「黙れ」
と俺はうどんを食べていたが来客が来た。
「やぁ、ここいいかい?」
と、クリーム色の髪をなびかせながらイケメンフェイスするこの男は同じ二年の 乾 司 副会長だ。
「断る」
と山元が即答する。
「はは、まぁ、そう言わずに」
と遠慮なく俺の隣に座る乾にいや、何の為に聞いたんだよと突っ込んだ。
「俺は断ると言ったが」
「はは、わかってるよ、でも、莉人君はいいよね?」
「良いさ、そのくらい」
「だってさ」
と遠慮なく座る乾
いっつも俺を使いやがって…
「そういえば、3日連続でうどんだね、そんなにうどんが好きなのかい?」
「別にたまたまだよ」
こいつ、平然と言うからキモさ倍増だぞ…
なのに、何故こんな奴がモテるんだよ。
あぁ、顔か
山元が嫌な顔をしながら食べ、それを気にせず俺と話してくる乾…
今日もうどんは食べにくかった。
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「じゃあな、莉人!」
と山元は用事があるようで今日は遊びに誘わなかった。
俺はいつも断り続けてるのに毎日良く誘ってくれるもんだと俺は思った。
いつになったら遊べる様になるかな…
その日俺は少し黄昏たくなり家から遠回りになるが土手沿いを通る。
誰もいない道をただただ歩く。
自分自身なんでこんな事をしているのかわからないが今は人と関わりたくなかった。
夕日が沈み掛かるのを見る。
部活もしていない俺がこんな時間になっても帰らないと怒られそうだが、普通に考えて家に誰もいないのだから怒られるはずもない。
「って、俺は最低だな…」
何故か俺は胸が痛んだ。
この学校生活何か達成したのか…と一生に一度しかない高校生活を何もせずに終わるのかと。
そして…友人が関わってくれるのに俺は深くは関わろうとしないのか?っと思ってしまう。
「高校やり直したいな」
高校生になってまだ1年ちょっとだが少し後悔した。
そして、俺は家に帰ろうと歩いた時。
どぼん!と川に何かが落ちた音がした。
俺はその音に目線を向けると…
「たすげ…で!」
と小さな女の子が溺れていた。
俺は、理解すると同時に走りだした。
何故女の子が一人で、何故川へ落ちたか。
そんな事は考える余裕も無く川へ飛び込んだ。
「だずげ…」
と沈みかかった女の子の手をとり抱き抱える。
「おい、大丈夫か!?しっかりしろ!」
「うぅ…」
良かった息はしてる…
俺は一息も付かず陸に上がろうと女の子を抱きしめながらも必死に泳ぐ。
制服が張り付いて泳ぎ難い…
しかし、そんな事も思ってられない。
俺は、何とか陸に近付き女の子を先に陸に上げるが…
「っ!」
やば…力が…
俺は、女の子を助けてから安心してしまった。
そのせいでアドレナリンが収まり…
その反動で身体の力が無くなってしまう。
俺は、ぼんやりした意識に抗う事もなく
意識を失った…
はい!これで序章は終わりです!
この章では主人公の人間関係を大体書きました。
覚えてくれてると助かります。
それでは本編どうぞ!




