絶対温度310
真夏日
猛暑
酷暑
日本語では多くの言葉で暑さを表している
黒くて固いアスファルトが照り返す
白くてつめたいソフトクリームは融ける
人々は暑いと認識する
救急車のサイレンが聞こえる
誰かが熱中症で運ばれた
かもしれない
そんな暑さを体表でうけとめて
町行く人は今日も歩く
摂氏37度
絶対温度310ケルビン
人の体温とおなじ気温を
町行く人は今日も受け止める
もはや蚊さえいなくなった
誰が願った?
私が願った?
誰が願ったわけでもない暑さを
誰が願ったわけでもない気温を
誰が願ったわけでもない日射しを
人々は受け止めることしかできない