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コーラが恋のキューピット!?  作者: ひのき棒
8/8

7話 不機嫌な休日

「おっ、いたいた」

 俺は少し遠くにいる敏也と一文字を発見した。5月最後の土曜日、俺たちはマグフェリアの近くの公園で集まっていた。なぜ集まったかは数日前・・・


「なぁ、光樹。勉強教えてくれよ」

 授業が終わって、いつも通りに帰宅しようとしてたら、敏也が真剣な顔して俺に尋ねてきた。

「別にいいが、どうした?お前ほどの馬鹿が勉強教えろって。明日は嵐か?」

「実は新作ゲームをしてたら、その情報しか頭に入ってこなくて・・・」

「お前の家、嵐で吹っ飛べばいいのに」

「酷くね!?おねげぇします、光樹様。俺にお慈悲を~」

 泣きついてしがみついてくる、敏也を引き剥がしていたら、一文字がジト目でこちらを見ていた。

「2人とも、なにをしてるの?」

「いや、敏也が勉強教えてくれって言ってきたんだよ」

「そしたら~光樹が嫌だって言ってきたんだよ~(泣)」

「テスト期間中にゲームしてる方が悪いだろう」

「ちょうどいいわね、私も勉強教えてほしかったのよ。高峰君に」

「俺に?妹から聞いたけど、一文字って、編入試験かなりの高得点だったじゃないか?」

「えぇ、でも今回の数学の範囲で解らないところがあってね。高峰君、数学得意そうじゃない?」

「まぁ、得意だけど・・・」

「なら、決まりね。場所はどこにする?」

「それなら、光樹の家がいいと思いまーす!」

「高峰君の家?」

「確かに、俺の家なら昼は親もいないから気を使う必要もないし、妹に勉強教えてもらうつもりだったから、一緒に勉強すれば、女子として一文字も安心できるはずだ」

「わかったわ。じゃあ高峰君の家にお邪魔させていただくわね。時間はいつからがいいかしら?」

「それじゃあ、今度の土曜1時にマグフェリアの近くの公園でどうだ?」

 と、まあこんな感じで勉強会をすることになった訳だ。今むかっているが、俺の家はマグフェリアからそう遠くない、精々歩いて15分ってところだ。俺は敏也と楽しそうに話す一文字を横目で見る。白のワンピースにベージュ色のハイヒール、そして麦わら帽子を被っていてとても似合っていた。

(一文字ってやっぱり綺麗だな・・・・・・。っとそろそろか・・・)

 そんなことを思っていると俺の家についていた。黒をベースといたモダン風の2階建てが俺の家だ。ドアを開け、中に入ると恵美がお出迎えをしていた。勿論、恵美には外の顔があるから事前に2人が来ることを教えていた。

「ようこそいらっしゃいました。どうぞお上がりください」

「初めまして、一文字菜月です。」

「こちらこそ初めまして。高峰光樹の妹の高峰恵美です。」

 一文字と恵美が簡単に挨拶を交わしたのを確認してから、俺は自分の部屋に2人を案内した。ちなみに俺の部屋は、2階に上る階段のすぐ横にある。恵美の部屋は俺の部屋の隣だ。荷物を降ろした俺たちは早速勉強を始めた──

「なぁ、光樹。ここの問題ってどうやるんだ?」

「えーっと、この問題はここの公式を応用して解くんだ」

「あぁ、なるほど」

「恵美さん、ここはこれでいいのかしら?」

「はい、その答えであっています」

「恵美ー、『as well as』ってどういう意味だ?」

「『Aと同様にBも』って意味です。ですからその文は『人間と同様にこの生物も睡眠をとります』という意味になります」

 こんな感じでひたすら勉強して、気づけば2時間経過していた。

「だぁー、疲れたー」

「もう、3時30分か。一旦休憩にしようぜ。俺なにか飲み物持ってくるわ」

 俺はひと息入れるために、キッチンのある1階に向かった──

            ※

「光樹のやつ遅いなー」

 村上君がそう呟く。高峰君が1階に降りてかれこれ10分が経っていた。

「兄さんのことだからクッキーでも作っているのではないでしょうか?」

「え?高峰君ってお菓子作りできるの?」

「はい。料理もできますよ」

「へぇ~そうなんだ。それはそうと恵美さん、少しお手洗いを借りてもいいかしら?」

「いいですよ、場所は階段を降りて右手です」

「ありがとう」

 私はお手洗いに行きたくなったので断りを入れ1階に降りて行った──

「・・・わかった・・・だな?・・・」

(ん?この声は高峰君?)

 階段を降りていると微かに高峰君の声が聞こえてきた。声のする方へ顔を向けるとそこには少し不機嫌そうに電話をしている高峰君の姿があった。

「ん?一文字か、どうした?」

 ちょうど電話が終わったのか高峰君がこちらに気づいた。さっきのような不機嫌さは無かった。

「お手洗いを借りようとしてたの。それで高峰君、今誰と電話してたの?」

「ちょっと親とな。それより一文字場所わかるか?」

「大丈夫、恵美さんに教えてもらったから」

「そうか、それなら俺は先に戻ってるから」

 そう言って、高峰君はジュースの入ったグラスをのせたお盆を持ち階段を上っていった。

(電話中なにかあったのかな?)

 その背中を見送りながら私はそう思ったのだった──

読んで頂きありがとうございます!どうもひのき棒です。まず最初に・・・すみませんでしたm(_ _)m

軽く失踪してました。そんな事より今回は休日回その1でした!え?「あなたはちゃんと勉強していましたか」だって?・・・知らんな(`・ω・´)キリッ

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