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まさかの二連戦


(さて、戦闘も終了したことだしこの状況どうしよう?)



皆は血が所々についた男と怯えた美少女がいる状況について想像してみよう。どう思う?

正直、客観的にはアウトだと思うよ、俺は。まあ、その男は俺なんだけど……



ダイアウルフとの戦いはそれはもう酷いといか言えない程の俺による一方的な虐殺だった。





(そんなやつと二人っきりになったら…嫌だよな……)



俺の計画ではこの後にこの美少女にお礼を言われて、それを期にお近づきになる予定だった。


どこで間違えたんだろね?




だいたい、久しぶりに動いたからってここまで調子に乗ってしまうとは俺も予想外デース。


と冗談を言ってる場合じゃなかった。少女は怯えながらも俺をきちんと警戒していらっしゃる。




とりあえずこちらから動かない事には始まらないので、怪我がないかを尋ねる事にする。


「大丈夫か?怪我はないよな?」


「え、ええ、問題ないわ」


俺の問いにびっくりしていたが段々調子が戻ってきたようだ。


しかしこの子、めちゃくちゃ可愛いな。髪は黒色でポニーテールにしており、背は160ないくらいかな?胸は大きくもなく小さくもない。


結論、かなりの美少女。



「それより貴方、何者なの?」



少女は調子が完全に戻った様子で俺に聞いてくる。

これは悪いイメージを挽回するチャンスかもしれん、さぁ気の利いた返答を言え、俺。



「なんだかんだと聞かれたr「もういいわ」…」



アカン、この子、目が笑ってない……これ以上ふざけたら殺す、的なオーラがヒシヒシと感じる。さっきまでの怯えが嘘のようだ。


てかなんでここで某R団をチョイスしたんだ…悪役じゃねーかよ……






「まあいいわ、貴方を能力不正行使で連行します」


そう少女に告げられ、かなりゴツイ手錠をはめられた。

てかそれ何処に隠し持ってたんだよ!?


「え? なんで捕まってんの、俺?」



「だから、能力の不正行使って言ってるじゃない」


「それだったらなんでお前はいいんだよ?それっぽいの使ってただろ?それと俺は能力なんか使ってないぞ」



だいたい、能力ってなんだよ?俺は魔術さえ使ってないんだぞ。




「私は許可を取ってるから問題ないわ。この腕章がその証よ」


そう言って腕章を見せてくる。てか俺の能力使ってない発言はスルーかよ。



「いいか?俺は断じて能力なんか使ってない」


「じゃあなんなのよ、あの動き。能力使わないと無理よ」


「できる人もいるんだよ、ここに」



俺が反論しながら少女に手錠を外すよう詰め寄ったとき、またもや嫌な予感がした。





冬華とうかッ!!大丈夫か!?」



声の聞こえた公園の入口に黒髪のイケメンとこれまた美少女と美女の三人が立っていた。



(今日はイケメンとかとの遭遇率高いな、おい!!)


イケメン野郎は俺と目が合うと、物凄い速さでこちらへ向かって来た。



「冬華から離れろ!! 犯罪者!!〈武器創造〉!!」



そう叫ぶと同時にイケメンの手に刀が現れ、斬りかかってきた。



(おい、犯罪者って俺のことかよ!?客観的にみたら確かにそう見えるかもだけど!!)




手錠で刀を受け止めると、


ガキンッ!!と金属のぶつかる音と共に刀が折れた。


「ちょッ!?どんだけ頑丈なんだよ、この手錠!!」


俺の、相手の刀で手錠を断ち切らせてしまえ、というパーフェクトな作戦だったのにびくともしてないじゃん、この手錠!!


「おい、もっといい武器でこいよ」


じゃないと手錠が壊せない。


「良いだろう。その自信、叩き潰してやる!!」


相手は俺の言葉を挑発と受け取り、なにやら巨大なハンマーで来やがった。


「おい、ハンマーは反則だろ!?」


「知るか!!」


俺の作戦は完璧にご破綻だ。



口では焦っているような感じだが実際はそうでもない。スピードは速いが、なにぶん単調なので避けやすいのだ、こいつの攻撃。





さて、どうやってこの状況から抜け出そうか?



まあ、話し合いしかないわな。この場合。




比較的に話が通じそうな人は公園の入口にいた二人しかいない!!と入口を見ると大和撫子を思わせる雰囲気を持つ少女しかいなかった。



(いつの間に動いたんだ?感覚を強化してないとはいえ、気配察知には結構自信あるんだぞ!?)


つまりそれはかなりの実力者ということになるだろう。




その時、上に気配を感じて見上げると、入口にいなかった美女が俺に向かって愉しそうに炎を(おびただ)しいほど纏った槍を、振りかざしていた。


この人、戦闘狂か!?


と思いつつ俺は後ろに跳んで避けようとしたが、足元を氷で固定されており、動けない。あと魔術も何故か使えない。たぶんこの手錠のせいだと思う。





(でも、これ、結構やばいんじゃ…)



槍が俺に届く前、なんとか足元の氷を破壊、すぐさま後ろに跳んだおかげで直撃は免れたものの、槍先が地面に触れた瞬間に爆炎が発生しそれに巻き込まれた。








どれくらい吹き飛んだだろうか?


意識は朦朧とし、身体は動かない。

そして、全身が焼けるように痛い。実際に焼けてるんだが…

正直、こんな冗談でも言っておかないと泣きそうだ。




(ああ、せっかく日本に帰って来たらこの有り様。ホンット、ついてねーな俺…)




そして、俺の意識は途絶えたーーー







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