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序章

《エターナルワルド》


それは地球とは異なる世界。

科学に代わり魔術が進み、人族やエルフなどの亜人族が繁栄していた。




しかしある日、1000年近く前に勇者によって倒されたはずの災厄の権現、魔王が再び《エターナルワルド》に君臨し、平穏だった世界を混乱に陥れた。



魔王復活に伴い、魔族や魔物が急激に力をつけ始め、次々に都市や町村を破壊していく。



人々は協力して魔王を倒そうとするものの、魔王は圧倒的に強く、聖剣の加護を受けた者しかトドメを刺すことができない。




人族や亜人族はこの状況を打破するべく、魔王を倒せる者、つまり勇者になりうる存在を召喚する儀式 “勇者召喚” を行うことになった。









そして後日、人族最大の王都〈グランフィル〉で “勇者召喚” が行われた。



召喚されたのは黒髪、黒目で歳は15の普通の日本人だった。

彼、天川良也(あまかわりょうや)は勇者の適正があるかを調べる ‘勇者適正試験’ を受けさせられた。




しかし、試験は散々な結果となった。


魔力の量は人並み、基本的な魔術も使えず、聖剣にも認められないという勇者とは程遠い存在だった。

彼は日本という魔術もなく、比較的平和な国で暮らしていたのだから仕方ないことだが、ここ《エターナルワルド》ではそんなことは考慮されるはずもなかった。



結局、彼は “勇者召喚” の失敗を公にさせないため、牢に入れられた。





そして再度、“勇者召喚” が行われたのだった。







今度の召喚に応じたのは王都〈グランフィル〉から北方にある小さな村出身の15歳の少女、名前をシルビア=スカイコールドといった。


少女の容姿は神々(こうごう)しい銀色の髪に澄みきった蒼い眼で戦乙女をも感じされる美しさを持っていた。




彼女は優秀だった。


試験を難なくクリアし、魔力の量も過去最高クラスであり、聖剣にも認められた、正真正銘の勇者となった。



それに加え、《エターナルワルド》でも10人もいないであろう魔眼、嘘や幻覚を見破るという〈真実の眼〉を持っていた。



彼女はこの眼で一度目の “勇者召喚” の失敗を知り、勇者になれなかった少年を ‘勇者パーティー’ に加え、人族2人、亜人族の1人の精鋭達と魔王討伐へ出たのであった。






この魔王討伐の旅で少年は勇者の見込みどおり、徐々に頭角を現し始めた。



元々、人並みの魔力量しか持たない彼は魔力を大量に使う大規模な魔術を行使することが出来ない。

だからこそ彼は効率的な魔力の使い方を修得し、相性が良くて唯一の得意魔術『強化術』を徹底して鍛え上げた。



その結果、『強化術』に関しては彼の右に出るものはいなくなった。





そんな彼ら ‘勇者パーティー’ は数多くの修羅場をくぐり抜け、魔王討伐までに要した期間はたったの三年だった。




そして彼は魔王討伐後、突如光に包まれ故郷、日本に帰還するのである。


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