表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
役目を終えたオカン系勇者の現実スローLIFEはままならない  作者: ほしのしずく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/6

市長?!

回復(ヒーリング)


 明るく優しい光がドンテツ、カルファを包んでいく。

 それと同時に、膨れ上がっていた緑色のマナと土色のマナは、ゆっくりと萎んでいった。


「どうや? 落ち着いたか? 二人とも」

 

「はい……少し落ち着きました」


「手間を掛けたの。儂も大丈夫だ」


「そうか、ほんなら改めて言うけど、この人が僕が話してたいけすかんけど、ものごっつ強い人や。つまり僕らの味方やな」


 トールの一言を受けて二人は安堵の表情を浮かべた。


「はぁー……良かったですー……」


「本当だの……久しぶりに焦ったわい」


「ボクもー……ブルってなったよー」


 大柄の男性に右足を掴まれ、宙吊りになっているチィコにも聞こえたようで、胸を撫で下ろした。


「というか、そろそろ降ろしてほしいなー」


 チィコは宙吊りのまま掴んでいる大柄の男性に言う。


「おう、すまん!」


 悪気がなかったらしく、すぐさま降ろす。


「今後、このムキムキ肉だるまおっさんに世話になる。ものごっつ嫌やけど」


「おう、ここで市長をやっている富樫宏斗だ。ひーちゃんでいいぞ」


 市長、富樫宏斗、五十五歳。

 自らをひーちゃんと呼び、勇者パーティの背後を容易くとり、勇者であるトールのことをトー坊と呼ぶ人物。

 

 表向きには市長である。

 だが、実はトールが転移したより前に異世界で冒険を繰り広げてきた元勇者でもあり、異世界の事情にも詳しい。


(なにが、ひーちゃんや。こんなことしといて笑いよってからに)


「お前ら異世界人だろ? そこの緑髪のねーちゃんがエルフで、小さい髭面のおっさんがドワーフ、未だに警戒心を解いていない嬢ちゃんが獣人族ってとこか?」


「何故、わかったのですか!?」


「いや、儂はおっさんではないぞ! まだ三十代だ」


「ボクの心……読まれた?」


「まぁまぁ、落ち着けっての! おっとその前に偽装会話(ディズガイス)記憶改竄フォルシフィケーション


 宏斗の詠唱により、紫色に輝くマナが役所内に充満し、釘付けとなっていた職員達が次々に何事もなかったかのように、業務をこなしていき。


 恐怖や戸惑いの顔を浮かべていた住民達も、興味を失ったかのように、自分達のようがあった窓口へと向かっていく。


「これでおっけーだな!」


 その異様な光景に、三人は顔を見合せた。


「おっけーって……というか、今の精神干渉系の闇魔法ですよね? しかも、このフロア全員にかけるなんて、信じられません! どんな研鑽を積めば……」


「うむ……間違いなく精神干渉系の闇魔法だな。それにカルファ、お主の言うように、儂にもとてつもないマナの奔流が見えたわい」


「うん、ものすごーく濃い感じだったよね!」


 元勇者である宏斗の実力の一端に驚きの表情を見せていた。

 だが、無理もなかった。

 会話を偽装する風魔法はともかく、記憶改竄などの精神干渉系に属する闇魔法は、どんなに卓越した使い手であっても一人が限界なのだ。


(ヒロおじが異常なわけやしな。僕も初めてみた時、そんな感じになったわ)


 宏斗に対して、落ち着かない様子の三人に共感しつつも、トールは当初の目的を果たす為に話を進めた。

 

「まぁ……その色々と聞きたいことがあると思うけど、取り敢えず、初めの目的を果たすで!」


 トールの一声に当初の目的を思い出した三人は、宏斗に住民登録について、また仕組みなどを説明してもらうことになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ