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七話 このあと、時間ある?

前回に引き続き読んでいただき、ありがとうございます!

また、前回に引き続き掲載予定に間に合わず申し訳ございません!

おそらくそこまで心待ちにされている方はいないと思いますが、自分の決めた予定に間に合わなかったのは事実なのでお詫びを申し上げます…


また、素人なためあまり上手く書けていませんが、温かい目で見てくださると幸いです!

両者が距離を取り、軽い準備運動をする。

だが、その動き一つ一つが洗練されている。

模擬戦開始の合図と同時に、地面が爆ぜた。

踏み込みの衝撃で砂が跳ね上がる。

速い。

目で追えているはずなのに、脳が理解するより先に二人の刃がぶつかる。

金属音と火花が広がる

みつきの短刀が薙ぐ。

それに対して浅間が紙一重で躱す。

反撃の蹴り。

みつきの腕が弾かれ、十数メートル後方へ吹き飛ぶ。

さっきの会話が嘘みたいだ。

動きに無駄がなく、読み合いが一瞬で完結している。僕との模擬戦とは、質が違っていた。


「痛ったー……やっぱ未由ちゃん化け物だよ」

「まーねー」


あんなに激しい攻防をした後に軽口を言い合っている。だが互いの視線は笑っていない。

そして空気が変わる。

浅間がナイフを構え、みつきの表情から柔らかさが消える。


「それじゃあ、いくよ」


静かな声が放たれる。

その瞬間――足元が沈んだ。

闇だ。ただの影ではない、光を拒絶する“穴”のような黒。

みつきの足元から、地面が夜に侵食され、息が詰まる。温度が下がった気がした。


「秋くん。ちゃんと()()()ね」


次の瞬間、みつきの姿が消える。

いや――

闇に溶け、背後で金属音。

振り向いたときには浅間のナイフが短刀を受け止めていた。

速い。明らかに人間離れしたスピードだ。

血を、使っている。

鼻腔をかすめる鉄の匂いがそう感じさせる。


(さっき飲んだ血を削ってる……体の中の血を)


みつきが再び闇へ沈む。

浅間が天へ左手を掲げた。

闇が、裏返る。

黒だった地面が裂けるように白へと転じる。

光が生まれたのではなく、闇が反転したのだ。

視界が焼ける。気づけばさっきまであった影が消えていた。


「影歩きを封じる気か……」


みつきの声が遠くから響く。

それに対し浅間は何も言わない。

また踏み込み、消える。

次の瞬間にはみつきの懐へ潜り込んでおり、ナイフが弾丸のように振るわれる。

みつきは受けきれずに短刀が弾かれ、宙を舞う。

血の匂いが濃くなり、浅間の呼吸がわずかに荒くなっていた。

能力の維持に血を使っているのだろう。それでも攻撃は止まらない。

みつきが闇へ落ちる。

だが――浅間の動きが止まる。

自分の影に、黒く靄がかかったナイフがが突き刺さっていた。


「……なるほど」


浅間が小さく呟くが、その間にもみつきの影が膨張する。

足元から広がる闇から、無数の刃が生まれる。

漆黒の短刀であり、光を吸う刃だった。


()()の応用として影を刃にしてみたから試させてもらうね」


そしてその黒い短刀は射出される。

空気が裂ける音が轟くが、浅間は消える。

瞬きをした次には浅間がみつきへ斬りかかってきた。

しかし刃が空を切った。

浅間は一瞬の違和感を感じていた。

直後にその背後から声。


「幻影だよ」


首元に冷たい感触。短刀が当てられていた。

浅間が静かに息を吐く。


「……私の負け」


闇が消え、光も消える。

残ったのは、荒れた地面と鉄の匂い。

二人の瞳孔の赤が、ゆっくりと戻っていく。

能力は強力だ。だが使うたびに、血を激しく消費する。浅間さんの様子で理解した。


「秋くん」


名前を呼ばれて顔を上げる。

みつきさんがこちらを見ていた。

さっきまで戦っていた人とは思えない、柔らかい笑顔。


「どうだった?」


少し言葉に詰まるが、返答に時間は掛からなかった。


「……僕も使えるようになりたい…って思いました」


口に出してから、自分で驚く。今までにない感覚だった。

みつきさんは一瞬だけ目を丸くして、すぐに笑った。


「そっか」


肯定も否定もしない。

浅間さんが横から淡々と言う。


「大丈夫だよ。半魔でも必ず会得できるから」


さっきの戦いは、力比べじゃなかった。

これほどの代物が会得しできる。それがあまりにも非現実を実感させる。


「今日はここまで。明日も同じ時間に、訓練するのでよろしくお願いします」


半田さんの一言で空気が緩む。

これにより訓練は終了し、解散した。

隣を歩くみつきさんが、何気ない調子で言う。


「ねえ、秋くん」

「は、はい…」

「さっき感じてねって言ったの、ちゃんと感じられた?」


視線をまっすぐに向けながら言う。


「……まだ、全部は分かりません。でも、ただ強いってだけじゃないのは分かりました」 


みつきさんは小さく頷く。


「それならおっけー」


少しの沈黙のあと、夜風が吹く。


「このあと、時間ある?」


さっきと同じ調子で聞いてくる。


「一応あります」

「じゃあ、ちょっと寄り道しようよ」


手が差し出される。

少し躊躇ったが、手を握る。

視界は暗転していくのだった…

最後まで読んでいただきありがとうございます!


また、「ここがおかしい」や「他の作品に似ている」などの意見があれば言っていただけると改善できるかもしれません!


もし、アドバイスなどあれば言っていただけると次のモチベーションに繋がります!


よろしくお願いします!

次回は3月7日土曜日を予定してます

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