Stage26 ここな、トーンとクリスマスデート!?(1)
ねおん市に冬の便りが届き、街はクリスマス色に染まり始めている頃。ここなの部屋にて。
「ここな、よかったら僕とデートしないか?」
突然のことに、ここなは数秒間沈黙してしまった。
「え、ええええー!?」
★
その頃、ディスコーズのアジトでは。
「はあ……はあ……」
クローザが一人、息を切らしていた。
「アイデレラの歌声……聞いてたらめまいがするわ……」
と座り込む。
「でも私には……まだ作戦があるんだから……」
そう言って、こぶしを握りしめた。
★
そしてクリスマス当日。ここなはトーンと一緒に家を出た。イルミネーションで彩られた冬の街が飛び込んでくる。
「寒くないか?」
トーンが、ゆっくりここなの手を握る。ここなは落ち着けていないが、うなずいた。寒くないどころか、緊張で全身が熱いのを感じていた。
「まずはクリスマスケーキでも買おうか」
ここなとトーンは、近くのケーキ屋さんに入る。
クリスマスのBGMが流れる店内で、ケーキを選ぶ。
「あっこれいいんじゃないか?」
トーンが指差したのは、可愛らしいサンタとツリーの飾りがついたホールケーキだった。それを見て、ここなは微笑ましい表情を見せる。
「これで決まりだね」
ここなとトーンは、購入するケーキを決めたのだった。
★
「よし、次は服でも買おうか」
次の目的をすぐ決めるトーンは、積極性が高いとここなは思った。トーンと二人きりだと、なかなか自分から声をかけられない。
ここなはうなずくと、近くの服屋さんにトーンと入る。
★
「とってもあったかいね」
店の中は暖房が効いており、温もりが広がっている。
「ここな、ちょっと疲れてるように見えるけど、大丈夫か?」
「えっ」
トーンに、あっさり表情を見抜かれてしまった。外と中の寒暖差によって、ここなは暗い顔をしていたのだ。
「う、うん……。ちょっと休みたい……」
「そっか。遠慮なく言ってくれていいからな」
近くにソファーがあったので、ここなとトーンは休憩することにした。
ソファーはふかふかしていて、ここなは脱力するのを感じた。そしてゆっくりとトーンに寄りかかっていく。
「ここな……?」
「ごめん……。このソファーすごく心地よかったから……」
「いいんだよ。好きなように休んでくれたら」
ここなは、しばらくの間トーンにくっついた状態で休むことにした。緊張はしていたが、休みたい気持ちの方が勝っていた。
そして数秒後、トーンはここなの顔に視線を向ける。
「すぅ……」
いつの間にか、ここなはそのまま寝息を立て始めていた。
「寝ちゃったのか……。ここなはみんなを幸せにするため、いっぱいライブをしてきたからな……」
そう小声で言いながら、トーンはここなの髪を優しく撫でた。ここなの髪はツヤがあり、普段からきちんと手入れがされていることが感じ取れる。
しばらくここなの寝顔を眺めると、トーンは着ているコートを、そっとここなにかけてあげた。




