Stage16 ゆきねのキラキラ☆ファッションショー(2)
「 「アイドルシンデレラ・オン・ステージ!」 」
マイクから放たれた光が、ここなとゆきねを包み込む。
ここなの体は青い光、ゆきねの体は白い光に包まれた状態となった。
「 「レッツドレスアップ! 軽やかなシューズ!」 」
こう唱えると、ここなにブーツ、ゆきねにパンプスが装着される。
「 「華やかなドレス! きらびやかなアクセ!」 」
ステップを踏んでいるここなとゆきねに、衣装やアクセサリーが装着されていく。
「 「つややかなヘアー!」 」
そしてここなの青色の短いポニーテールが、水色の長いものに変化する。ゆきねの銀色の髪は、白いロングヘアーとなる。
変化が完了し、ターンをする。
「きらめく大海原! アイデレラ・オーシャン!」
「きらめくダイヤモンドダスト! アイデレラ・スノー!」
変身が完了し、作られたステージの上に二人が現れる。
「悲しみを!」
「幸せの歌に変える!」
「 「私たち、I♡DERELLA!」 」
二人がユニット名を名乗ると、ポジティブな曲が流れ始める。
「あなたは~いつだって~あなたでいるよ~」
綺麗で透き通った歌声が、会場中に響く。
「どんなに大きな壁に~ぶつかったって~」
「自分を~責めなくていいんだよ~」
元気が出てくるのを感じた観客たちが、サイリウムを振り始める。
「そんなときは~涙で心を綺麗にしよう~」
「笑顔は~無理に作らなくていい~」
曲に合わせて、オーシャンとスノーの名前が客席からコールされる。
「 「大丈夫~あなたの心は強いから~」 」
ぴったり重なった二人の綺麗な歌声。曲が終わり、拍手がエコーする。
そして、ミュージックプリズムがゆっくり落ちてくる。手をかざし、技を使う。
「 「ドラマチック・トゥインクル!」 」
大きな星を描き、サッドンに飛ばす。サッドンは、パンチで星を破壊する。
「効いてない……」
サッドンは、再び不協和音を響かせる。観客たちが座り込む中で、オーシャンとスノーは耐えようとする。
スノーは、わずかに色が残っているミュージックプリズムが落ちているのに気づく。一歩進んで拾う。
「きらめきよ、みんなに届け! スノー・ダイヤモンドショット!」
少し大きいダイヤモンドをいくつか、サッドンに向かって放つ。サッドンは溶けていなくなった。
オーシャンは立ち上がり、スノーの隣に向かう。ステージ袖にいたトーンとミュアンも同様に向かう。
「スノーも、パワーアップした魔法が使えるようになったんだな」
「大切なファッションショーを台無しにしたくなくて……そう思ってたら、不思議と不協和音に耐えられた」
安心感を覚えたのか、オーシャンはスノーに抱きついた。
「大丈夫だよ、オーシャン」
そう言いながら、スノーはオーシャンの背中を優しく撫でた。
★
デッドエンは、大人しく客席から姿を消していた。その近くで、ここなとトーンとミュアンが、ステージ上のゆきねを見つめている。
ゆきねたちは、観客たちに向かって大きく手を振っていた。ここなたちは歓声を上げる。
★
ファッションショーが終わり、ここなとトーンが会場を出た。
「ここな、トーン!」
とゆきねが走ってくる。
「ファッションショーを見に来てくれてありがとう。実はここなに渡したいものがあって」
ゆきねは、持っている紙袋をここなに渡す。中を見ると、ブルーのビスチェが入っていた。
「これは……私の欲しかった服……!」
「ここなに喜んでもらいたくて、買っておいたんだ」
「ありがとう、ゆきね……!」
ゆきねに抱きつくここなを、トーンとミュアンは微笑ましそうに眺めた。
ゆきねのファッションショーは、ここなにとってまた1つ大切な思い出となったのだった。




