Stage10 ここな、カウンセリングを受ける(1)
ディスコーズの一員であるダーコンと勝負をすることになった、アイデレラ・オーシャン。
歌い終えたオーシャンのもとに現れたミュージックプリズムを、ダーコンが奪ってしまった。オーシャンは、ダーコンの攻撃で倒れてしまった。そこに、アイデレラ・スノーが現れる。
「ここはあたしに任せて」
とスノーがトーンに言うと、スノーは歌い始める。
「いつも~楽しい~キラキラの~世界~」
曲は流れていないが、スノーは音程をきちんと合わせている。そのとき、ダーコンに異変が起こる。
「なんだか気分が……」
ダーコンはよろめき、膝まづく。その間に、ミュージックプリズムが手から落ちる。スノーがすぐそれを拾う。
「オーシャン、これを」
スノーはミュージックプリズムを、倒れているオーシャンの手にくっつける。プリズムが虹色の波形を発すると、オーシャンの傷が癒えた。
「うう……」
オーシャンはゆっくりと目を開ける。
「スノー、トーン……?」
オーシャンの目の前にいるスノーとトーンは、先ほど起こったことを簡単に説明する。
「仕事の休憩中、ブライトマイクが光って、オーシャンのピンチを知らせてくれたの。マイクを握ったら変身して、ここに来られた」
「スノーが歌って、ダーコンからミュージックプリズムを取り戻したんだ。その力で君を回復させた」
「ありがとう、スノー、トーン」
「それじゃあ、プリズムの力を借りよう」
オーシャンは立ち上がると、スノーと一緒にミュージックプリズムに手をかざす。
「 「ドラマチック・トゥインクル!」 」
二人は半分の星を描き、大きな1つの星を作る。それが、ダーコンに向かって飛んでいく。
ダーコンは星に吸い込まれていなくなった。
「オーシャンとスノーの勝ちだよ」
「スノーがいなかったら、私勝ててなかった……」
とオーシャンがスノーに抱きつく。
「スノー、話がある」
「?」
トーンは、自分が飼っているペット「ミュアン」のことを話し始める。
「スノーはこの前、黄色い猫を見ただろ? それは僕が飼っているペットで、『ミュアン』と言うんだ」
スノーは、バッダーと一緒にいた猫のことだと理解する。
「ミュアンは、アイデレラの歌声によって、強力な魔法が使える。だけど今はディスコーズの手によって、使えなくなってしまった」
「それで、ディスコーズから解放する方法を探しているところなんだ」
「ありがとう、教えてくれて。あたしもミュアンを助けるのを手伝うよ」
オーシャンとトーンに協力することを表明したスノーは、姿を消す。そして、ステージが光に包まれる。
★
ここなは、元の教室に戻っていた。クラスメイトたちが「怪しい人いなくなったね」と会話しているのが聞こえてくる。
ライブをした影響で、ここなの心の悲しみがほとんどなくなっている。
「ここな、具合は悪くないか?」
トーンに話しかけられ、ここなは保健室に行こうとしていたことを思い出す。
「さっき歌ったから、大丈夫」
「そっか。何かあったら僕に言ってくれ」
「うん」
先生が教室に入ってきて、ここなたちは授業の準備をする。
それからは何事もなく授業を終えることができたここなだったが……。
★
「……っ!」
ここなは、自分の声に気づいて飛び起きる。いじめられる夢をまた見てしまったのだ。
「うう……」
ここなは、自分の心が傷だらけになっているのを感じる。電気のついていない部屋に顔を向けると、自分を囲むいじめっ子たちの姿が一瞬、幻覚として現れた。
「いやだ……」
ここなは思わず声を上げる。誰かに言わないと心がもたないと感じたここなは、学校に行く準備を始める。




