ゴブリン討伐作戦(前編)
「じゃあ、戦い方はいつもと同じってことでいいね。」
タサは言う。
「うん。それで大丈夫。」
夜明けまであと少し。冒険者たちは城へ向かい出す。
しばらく歩き、城に着いた。
「うっ。」
入らなくてもわかるぐらい魔物の気配がする。ちょうど私たちが城につき、戦闘体制を整えた時、夜の闇に一片の光が走った。夜明けが来た。
「かかれーーーーー!」
出撃の合図を聞き私とタサは走り出す。扉の前にいたパーティーが扉を突き破った。
「ウジァァァァァ!」
ドアを突き破ると同時にゴブリンたちもこちらに向かってきていた。飛びかかるゴブリンを、扉を突き破ったパーティーの剣士が見切った様に切り裂く。ゴブリンは死体となり地面に転がっている。肌の色は緑。百センチくらいだ。
「進めーーーーーーー!」
冒険者が流れ込んでいく。私たちもそれに乗っかり、城内に入る。そこからは早かった。30分程度で占拠が完了した。あちらこちらにゴブリンの死体が転がっている。その死体も少しづつチリとなり消えていく。ゴブリンは基本角が売れる。今のうちに角をとっておかないと。チリになって消えてしまう。ある程度回収すると、私とタサはギルドに戻ることにした。
「買取でいいですか?」
「はい!」
早速拾ってきたアイテムを売る。結構いい額になった。ギルドを出て、タサと次のクエストどこ行くかと話していた。すると後ろから近寄ってくる足音が聞こえた。
「あの。冒険者の方ですよね。」
「まぁ…はい。」
「あの、あの城には、地下に子供がいるんです!助けてください!お願いします!」
男は頭を下げた。頭を下げられたのだ。断れない。
「行こう、タサ。」
私たちはもう一度城への道を歩み出した。
ゴブリン討伐作戦続く。