第2話「とわは書斎を探索する」
見に来てくれてありがとう
少し短くなってしまいました……
転生してから約2年が経った……
僕は歩けるようになった事で行動範囲が一気に拡大した為、探検という名目で情報収集をしている。
僕は、探索をしてうちに気づいた事があった。それは、僕の住んでいる家は、屋敷と言って差し支えない程度には大きいということだ。
なので、家の調査には時間がかかっている……
長い廊下に無数の部屋、そして鹿威しがある綺麗な庭……お父さんは領主か何かなのだろうか。
僕は、一部屋一部屋じっくり探索している為、時間はかかっている…が、くまなく探索出来ていると自負している。
そうして今日も今日とて、まだ行ったことない部屋を探索する……
「着いた!」
僕が今日向かった先は、普段ナタリーに行ってはいけないと言われている部屋だ。
だけど、行くなと言われたら行きたくなってしまうのが人間の性というものだろう。
僕は、周囲に誰もいないかを確認した後、慎重に襖を開ける。
何があるのかと、期待を膨らませながら部屋を見る。
するとそこには、立派な書斎があった。
少し呆気に取られた僕であったが、目的は探索の為、すぐに気を取り直して部屋の探索をする。
書斎には色々な種類の本があり、題名を見ているだけでも面白い。
神話や歴史書、戦闘の戦術の本まである。
そして、1番僕の目についたのは……
《能力の使い方〜基礎〜》
という本だった。
能力……この世界は少し日本…というより地球とは違うように思っていたが、本当にファンタジーのような事が身近にあるんだなとそう実感させられた。
前世では、こういうのに詳しい人が1人職場にいて、ちょっとだけだけど教えて貰ってたっけ。
僕が本を抱えながら、前世のことを思い出していると、足音が聞こえてきた。
「まずい」
そう思った僕は、能力の本を抱えながら駆け足で自分の部屋まで戻る。
もう時刻はお昼時、ここからは僕が寝るまで誰かが僕のそばにいる。
僕はベットの下に本を隠して、ナタリーが迎えにくるのを待つのであった。
一応解説
とわが今住んでいる世界は地球とは違う異世界です。