1.最強の存在
新作です!好評なら続きます!
(pt10以上、PV1000超えくらいかな〜笑)
「ヤァ!ハッ!セィ!」
(バタッ)
「ふん。口程にもない」
うおぉぉっーー!!歓声が沸き上がる。
「流石、MIOだぜ…!」「戦王は格がちげぇよ…!」
と、周りはボソボソとつぶやく。
「うわぁ…やりすぎでしょ…」「かわいそうだよ…」
と、陰口も聞こえてくる。正々堂々言えば良いものを。別にとって食ったりなどしない。
私は、歓声のやまないスタジアムを背に歩き出すのだった。
朝日が昇り、私はいつもどおり目を覚ます。私は一応学校に通っているが、殆ど行っていない。なぜなら、行く必要がないからだ。私は、”戦王”という資格を冠している。この星を統べる、アマネセール一族の名をもじった資格。戦士の王、最強の戦士という意味があるそうだ。月に一度行われるアマネムートにて、勝利数に応じてもらえる変動するランキング資格。私は参加してから無敗だ。だから、巷では”MIOセール”と呼ばれているらしい。
「MIO!早く行かないと遅刻するよ!」
と私の名を呼ぶのは、一つ後輩の”ベアトリス・カナ・ナディア(KANA)”だ。私達は一歳差があるが、互いにMIOセール、KANAよ呼び合う仲だ。KANAは来年から、戦士学校へ来ることが決まっている期待のホープだ。彼女は、普通学士同士の実践訓練において無敗の学校TOP。正真正銘学内最強である。世間からも、アムスにはなれるだろうと言われている。
「マゼル・ミオ・マールル」
「はい。」
私は月に一度の出席を終える。アマネムートが終わった次の日は、出席するように決めている。そうしないと卒業できないからだ。まぁ来たところで授業を受けるわけではないので、普段は即帰るのだが…。
「おい、MIO!俺と模擬戦しろっ!」
声をかけてきたこいつは、四強の一人、”アベイタ・ライ・フリアン”私との戦績は、私の999戦999勝。いつまで経っても飽きないようだ。一応、ライバルと呼べる唯一の戦士でもある。
「いいぞ、受けてやる。今回も私の勝ちだがな」
「ふん、やってみんとわからんだろう。今回こそ勝たせてもらう!」
鼻息がうるさい。わたしたちは学校備え付けのスタジアムへ向かう。こいつだけは油断すると負けるため、毎度楽しい。模擬戦だといういうのにスタジアムは満員だった。
「はじめ!」
審判の声が響く。私の武器は剣だ。近接戦を得手としている。
私は即座に特攻を仕掛ける。大抵の相手はこれを防げないのだが、こいつは平然と避けている。なるほど、追いつけるようになったか。このスピードに。昔はこれでも、大ダメージだったのだが…。なに、ただの力試しだ。
「その程度か??最強の戦士が聞いて呆れるっ!!」
あいつは、連撃を仕掛けてくる。あいつの武器は、小刀と長刀の二刀流だ。細かく打ち分けてくるさまは厄介の一言に尽きる。一本で捌くのは骨が折れる。
「なかなか強くなったじゃないか!RAI!だが、まだまだだ!!」
私は内訳の隙を突いて、突きを放つ。あいつの顔がほんの少し切れる。
「ふん。この程度、負傷でもなんでもないっ!!私はお前に負けない!」
と、雄叫びを上げながら今度は足を織り交ぜ、長刀で突きを放ってくる。なかなかギアが上がってきたようだ。私も本気を出すとしよう。
両方の顔、腕、足、切り傷が目立ち始める。
私は左側のポケットから小さな斧を取り出す。私も二刀流だ。まぁ、投げに使うのだが。
あいつが切り合いに耐えかねてサイドステップをした瞬間。私は斧を投げた!
「ここだあっ!!」
あいつの顔は右目の上がバッサリと切れ、視界が塞がる。死角から攻めようとした瞬間。
「そこまでっ!」
と審判の声が響く。模擬戦では傷つき過ぎるのを防ぐため、ある程度のけがか時間制限によって勝敗を決める規則がある。結果はもちろん私の勝利だ。負ったけがは、この星の技術によって、体力とともに0.1秒未満で回復するようになっている。周りからは、「これはいい勝負だったな…」「でもやっぱり、強いのはMIOセールだね」と聞こえてくるが気にしない。それより、この私についてこれるようになった唯一のライバルを今は賞賛してやりたい気持ちだった。
「今回はなかなかいい勝負だったな。まぁ、お前ではまだ私には勝てないということだ」
「次は負けん!また今度、勝負だっ!」
と、捨て台詞を言って去ってしまった。なんともあいつらしい。これで私の1000勝目だ。
今日はこれ以上何もなかったので、帰ることにしたのだった。
アマネムートにおける資格一覧
1位:アムネセール(戦王)
四強:アムス(四強)
TOP100:セインズ(戦強)
TOP500:センアム(中戦王)
TOP1000:アムスセン(小戦王)
その他:戦士