後編
ぱたり、と、閉じられた扉の小さな音が、何故かいつもより大きく聞こえた。もう何年も通った生徒会室は、やっぱり何かいつもと少し違う。えっと。
「あの、ノクテュルヌ会長」
「テオドール」
「えっと」
ノクテュルヌ会長が何故かぐっと顔を近づけてきたので、咄嗟に顔を背けてしまった。彼は、ノクテュルヌ会長と呼ばれるのが実は好きではない。彼を名前で呼ぶことの弊害も分かっているので、人のいる場所では強要しないのだ。けれど、気の知れた仲間内であれば名前で呼べと圧をかけてくるので困っている。
というか、今はそれよりも。
「あの、他の人は?」
「いるように見えるか?」
「見えない、ですけど」
そう、生徒会室には誰もいない。私とノクテュルヌ会長だけだ。レックスに婚約解消したことを言いに行こうとした時とは別の胸騒ぎがする。胸騒ぎというか、適切な言葉が見つからないだけで嫌な感じではないのだけれど。
「せ、説明がほしいです」
「何の?」
「どうして誰もいないのかとか、婚約の話とか、ほ、惚れてるって」
とにかく、そうだ、説明がほしい。
レックスが逃げて行ったことで有耶無耶になっていたけれど、あんな所であんなことを言われてしまっては明日からどうやってこの学校でやっていけばいいんだろう。私を庇う為の嘘でも、ノクテュルヌ会長の親衛隊たちに何を言われるか分かったものじゃない。
「仕事はないんだから人がいないのは当たり前だろう」
「あるって言ったのに?」
「方便ってやつだ」
……やっぱり、嘘か。早く皆の誤解を解かないと。当然のことなのに、少し、いや大分、がっかりしてしまった自分がいる。すごく恥ずかしい。
ノクテュルヌ会長は教えられていなくても、魔道書さえあればその魔法の解読をしてしまうくらいにすごい人だ。魔法は、口伝が九割と言われている。初級の魔法ならまだしも、難解な魔法式でさえも読み解いてしまうなんて、本来あり得ることじゃない。そんなにすごい人が、私みたいに特技も特徴もないのを好きになるなんてあり得ないのに。
「婚約の話は結構前から」
「え!?」
そっちは本当なの!? さっきから感情の上下が激しくてどうにかなりそうだ。そんな私に、ノクテュルヌ会長は微妙に呆れた顔をした。
「そんなに驚くことか? あいつがエクレール家一人娘の婚約者の座に居座り続けるのは無理だろうとあたりをつけてたんだ。……正直に言うと打算だな。今は違うが、始めは別に好意はそうなかった。が、あいつよりも俺の方がエクレール家に利益をもたらすことができる。更に俺も婿養子としてエクレール家の後ろ盾を得られる。良い取引だろう」
「それは、否定しませんけど……」
確かに、私の家はそれなりに古い家だ。魔法薬を作るのを生業にしていて、両親も祖父母たちも古い魔法をよく知っている。多くの魔法使いたちにとって、古い魔法が尊敬を集めるのだと正確に理解したのはこの魔法学校に入ってからだ。子どもは私しかいなくて、レックスは婿養子に来てくれる予定だった。
ああ、考えがまとまらない。つまり、ええと、ノクテュルヌ会長は私の家に婿入りしたいということだろうか。私の家は古いだけで、彼が満足できるような大家ではないと思うのだ。
そんな風に考えている私に、ノクテュルヌ会長がまた顔を近づけてきた。
「わ、ちょっと、あの」
「とりあえず、敬語止めろ」
「これはその、何だか癖になっているので」
「止めろ」
「わ、分かったわ……」
分かりましたと言いかけたのを、どうにか止めることができた。何にせよ、圧がすごい。ノクテュルヌ会長と私は同級生だから、確かに敬語を使う必要はないのだ。雰囲気で敬語になってしまったものが、そのまま続いてしまっただけで意味も特にない。
私の返答に満足したのか、ノクテュルヌ会長はニヤリと笑った。悪戯なその笑顔がいいのだと、誰かがどこかで話しているのを聞いたことがある。本当にそうだと、私も思う。彼は、優秀な魔法使いであるのと同時に他の部分でもすごく魅力的な人だ。……そんな人が、本当に私を?
「で、惚れてるって話だが」
「は、う、うん」
「簡単に言うとだ」
「うん……」
「グレースの泣き顔にぐっときて」
「さようなら」
「待て待て待て待て!」
ときめきなんてなかった。自分でもこんなに素早く動けるのだと感心してしまうくらいの速度で踵を翻したのに、ノクテュルヌ会長はもう既に扉の前に立っている。もう、もう、本当に嫌!
「誤解だ!」
「どこに誤解が!? 私だって婚約者選べないにしても、もうちょっとまともな人がいいわ!」
「俺はまともだ! グレースのことを一番大事にする!」
ぐ、と言葉に詰まる。そんなことを言われたのは、初めてだった。それは、随分前にレックスに言ってほしいと願った言葉でもあった。いろんな思いでぐちゃぐちゃになりそうだ。けれどどうにかそれに堪えて、ノクテュルヌ会長と視線を合わせる。彼も、ちゃんと私を見てくれた。
「泣き顔にぐっときたってのは、あれだ。……あの屑のせいで生徒会室で怒って泣いた時が一回だけあっただろう、あの時なんだ」
「……その節は、皆にご迷惑を」
そう、一度だけ、生徒会室で泣いてしまったことがある。一年生の終わりくらいだ。あの時はまだ、いつかレックスも私の言っていることを分かってくれると思っていた。私たちは婚約者であったけれど、幼馴染でもあったのだ。子どもの頃から知っている大切な友だちでもあった。
でも、あの日はレックスに『グレースは僕のことを信じていないんだね』ときつく詰られて、言い返せなくて、悔しくて、どうしようもなくて。気付いた時にはもう泣いてしまっていた。皆が慰めてくれたのをよく覚えている。嬉しかったけど、情けなくて、申し訳なくて。ノクテュルヌ会長も慰めてくれた内の一人だった。
「その時のグレース、泣いてるのに滅茶苦茶怒っててさ。あー、大人しそうに見えて本当は気性の激しい奴なんだなあって」
「悪口?」
「褒めてるんだが」
悪口にしか聞こえない。でも、ノクテュルヌ会長は真剣な顔でこちらを向いた。
「目にすごい力が入ってて、ああ、あの目に射抜かれたいって思ったんだ」
穏やかでない表現だけれど、多分、偽りはないんだろう。それが分かるくらいには、ノクテュルヌ会長は私と向き合ってくれているから。また、心臓が煩くなって、今度は顔も熱くなってきた。
「気になりだしたら、もう、な。俺、結構今、恥ずかしいくらいにグレースのこと好きなんだけど」
「そんなこと、その、急に言われても」
「俺、絶対、いい伴侶になるぜ? 自信ある、浮気とか絶対しない。俺の親父が母さんの家庭内ストーカーしてるくらいだから、才能しかない」
「……それっていいの?」
「相思相愛ならいいだろ。まあ、グレースが嫌なら止める。あいつみたいにグレースをどうでもいいようになんて扱わない」
ノクテュルヌ会長は一歩、私に近づいて、そのまま私の手をとった。本当に、そっと。いくらでも振り払えるくらいなのに、ちっともそんな気分になれない。胸が、ああ、苦しい。
「で、でも、あの、ノクテュルヌ会長には」
「テオドール」
「……テオドールは、ほら、いろんな人に好かれてるし」
「俺が好きなのはグレースだ」
テオドールは王子様みたいに、私の指先にキスをした。すごく、絵になる場面だ。でも、何か言わなくちゃいけないのに、私の口は何の音も出せなかった。
「煩い奴らは、俺が黙らせる。何かあったら、とか言わせない。奴らが何かする前に潰す。ていうか、ずっと一緒に行動するから絶対に守る」
「……本当?」
「本当」
私は、守ってもらわなくちゃ何もできないような人じゃない。レックスとの婚約解消の件だって、私は私を大事にする為に一人で動くことができたのだから。
でも、さっき、レックスと対峙した時に感じた心強さは、きっと私がずっと求めていたものだった。テオドールが来てくれて、私の味方でいてくれたことが、あんなにも嬉しかった。私は、私のことを一番に大事にしてくれる人がほしかった。
「本当に、私でいいの?」
「当たり前だろう、俺はグレースがいい。後悔なんてさせないから、頷いてくれ」
ああ、ああ、涙で視界が歪む。こんな風に言ってくれる人がいるなんて、思ってもみなかった。
「じゃあ、あの、私も両親に聞いてみるから、婚約が正式に決まったら」
「ああ、今、正式に決まったから問題ない」
「……今?」
「グレースが了承すればいいって条件を出されてたんだ」
「わ、私、聞いてない!」
「今、言った」
テオドールは満面の笑みで私を抱きしめた。少し痛いくらいで、話ももっとちゃんと聞きたいのに、もう滅茶苦茶だ。滅茶苦茶過ぎて、私ももう笑ってしまった。嬉しくて、幸せで。いつか私もこの幸せを返せるように、テオドールを何よりも大事にしようと心に誓った。
この後、本当に婚約することになった私たちは、思っていたよりもずっと平穏に魔法学校を卒業してそのまま結婚することとなった。
―――
私とテオドールが結婚をして、半年が経った。
レックスは、あのカフェテリア事件の後すぐに学校を自主退学している。自主退学というか、ご家族に辞めさせられたらしい。レックスのご両親は『次男だからとのびのびさせ過ぎた。大変申し訳ない』と直々に謝ってくれ、多忙なレックスのお兄さんからも丁寧な手紙が来た。
レックス自身は今、お兄さんの助手をさせられているらしい。国お抱えの魔法使いの助手なんて、本来ならばすごく名誉なことだ。少なくとも、魔法学校を退学した人間が就ける職業ではなかった。
七光と言われて妬まれても仕方がない、のだが、これがまったく羨ましがられていない。お兄さんはかなり厳しくレックスを再教育しているらしい。夜明け前から深夜まで四六時中叱咤され、遊ぶどころか息抜きをするゆとりさえ一切ないそうだ。もちろん、お友だちを作る暇もない。
同情をしそうになって、それは違うかと思い直した。レックスは、もう私とは関わりのない人だ。一度だけ、レックスから手紙が送られてきたことがあったけれど、読む前にテオドールがビリビリに破いてしまった。でも、私は別にそれに対して何も感じなかった。レックスは子どもの頃に遊んだことがある人だけど、もうそれ以上の人ではなかったし、私の中で彼は既に友人ですらない。もう、思い出の中だけの人なのだ。
一方、私とテオドールはエクレール家を継ぐ為に、両親や祖父母に習いながら生活をしている。毎日、魔法薬を作ったり特殊な魔法を習得する日々で大変だ。くたびれて仕事以外に何もできない日もあるけれど、家には数人の通いのお手伝いさんたちがいるので何とかなってはいる。……とても、順風満帆だ、でも。
「……何だか、腑に落ちない」
久しぶりの休日に、私はテオドールと二人でのんびり過ごしていた。二人でソファに座ってお互いに好きな本を読んでいたのだけれど、いつの間にかテオドールが私のことを後ろから抱え込んでいる。これはいつものことだし、初めの内は恥ずかしかったけれどもう慣れた。テオドールはスキンシップが好きらしい。
今の生活に不満はない。テオドールは優しいし、私のことを大切にしてくれる。私の両親や祖父母とも仲良くやってくれて、そういうところも助かっている。よそ見なんて一切しないし、事ある毎に愛情表現をしてくれるし、本当に理想的な夫だ。
でも、何か、腑に落ちないのだ。
「そろそろ落ちろよ」
「だって、だって、なんか」
これまでにあった全てのことが、テオドールの手の上のことであったのでは、という疑念が最近拭いきれないのだ。
レックスの女友だちの件はさすがに違うようだけれど、私が一人でやったと思い込んでいた婚約解消について、テオドールがかなり手を回していたことが分かった。
例えば、証人や証拠集め。私自身だってしていたけれど、両親やレックスの家族は私が集めた以上の情報を元々持っていたのだ。当時は『大人ってすごい』くらいにしか思わなかったけれど、その情報源はテオドールだった。テオドールは生徒会長という役職の権利をフルに使って、学生どころか教職員からも証言を集めてくれていたらしい。
テオドールは私の両親と情報のやり取りをしつつ、自身の売り込みも行っていたそうで、婚約者のすげ替えをしたとは思えないくらいには婚約から結婚までもスムーズに進んだ。
両親はテオドールのことをすごく気に入っていたし、かなり急な婚約の話だったのにテオドールのご家族もこの結婚を喜んでくれた。他の家や親戚から何か言われることもなく、私たちの結婚は皆から祝福をしてもらえたのだ。これもテオドールが裏で手を回してくれていたかららしい。
つまり、準備がよすぎるというか、何というか。動いてくれているなら、そうなのだともっと早く教えてくれてもよかったのに。
「何、俺のこと嫌?」
「い、嫌じゃないけど……」
そういう風に聞くのはずるい。そう抗議しようとすると、テオドールがぐい、と顔を近づけてきた。思わずのけぞりそうになったけれど、抱え込まれているのでできない。
「だよな、グレースも二年の時くらいから俺のこと好きだっただろう?」
「え゙!?」
「分かりやすかったぞ。多分、生徒会の奴らは分かってたんじゃないか?」
それは、知りたくなかった。思わず手に力が入る私とは反対に、テオドールは楽しそうに笑う。
「まあ、この顔に生んでくれた両親に感謝だな」
「……顔だけで、好きになった訳じゃないわ」
「じゃあ、魔力?」
「それもないとは言えないけど」
私も魔法使いの端くれであるから、魔法が上手な人や魔力が多い人には単純な憧れがある。すごいなって思う。でも、それは結局憧れであってそれ以上ではない。
「私に、飲み物を選ばせてくれたから」
「待て、どういうことだ」
「えっと、あのね、レックスは」
「奴の名前は出すな」
「ううん、と、あの人は私に飲み物を選ばせてくれたことがなかったの。『これが好きだろ』とか『今の季節はこれを飲むべきだ』とか言って。些細なことだったけど、積もり積もるとちょっとね」
「……それで?」
「生徒会室でテオドールが皆にお茶を淹れてくれた時があったでしょう? あの時、私、温かい飲み物じゃなくて、冷たいのが飲みたくて。でも、皆、温かい紅茶を飲んでいたから言い出せなくて」
何だか懐かしい。今思えば、小さな子どもじゃないんだし、そのくらい自分で言えばよかったのにと恥ずかしくもある。でも、あの時は本当に、自分の意見を言うのが苦手で仕方なかったのだ。言ったところで否定されるし馬鹿にされると思い込んでいた。レックスがそうだったからと、他の人全員がそうであるはずなかったのに。
「その時、たまたまだったんだろうけど、テオドールと目が合って『本当にそれでいいのか、後から文句は受け付けないぞ。今言うべきだぞ』っておどけてきて。だから私、『氷を入れてほしい』って言えたの」
あの時、テオドールは『分かった』って言ってアイスティーを淹れてくれた。それが、とても嬉しかったのをよく覚えてる。
多分、私はあのやり取りで勇気を貰えた。だから、レックスの件もこのままじゃ駄目だって動き出すことができたんだと思う。アイスティーを貰えたことが、それくらいあの時の私にとってはすごいことだった。
「すごく小さなことかもしれなかったけど、すごく嬉しかったから、それで、その、気になっていっただけで、だから……」
「俺は、グレースが心配になった」
「何で」
人の恋と勇気の始まりになんてことを言うんだろう。確かに説明は難しいけれど、本当に嬉しかったのに。
「好きなものをあげようって言っても付いていくんじゃないぞ」
「子どもじゃないんだから」
「俺は真剣に言ってる」
テオドールががっちりと私の肩を掴んで低い声でそう言うので、仕方なくうんうんと頷く。人のことをなんだと思っているんだろう。
「はああ、グレース。もう絶対、俺から離れるなよ」
「……離す気なんてない癖に」
何がいいのか、テオドールは本当に私のことが好きらしい。これに関しては、疑う余地もないくらいに愛されていると毎日実感させられている。
「ないな。そうか、そうだ、だから大丈夫だ」
「何が?」
「何でもない。俺の嫁さんが世界で一番可愛いって話」
「いつそんな話したの?」
「ずっとー」
笑いながら、軽く触れるキスをする。まあ、今はとにかく幸せだ。新婚の内だけよと、諸先輩方は言うけれど、ならばもっとこの時間を大切にしようとも思う。家業を覚えるのは大変だけれど、きっとテオドールとなら何とかなる気がしているのだ。
読んでいただき、ありがとうございます。
もっとしっかり背景を書き込みたかったのですが、難しい……。
テオドールは結構新興の家の次男です。新興の家は古さを良しとする魔法使いの中ではあまり地位が高くないけれど、テオドールの家はむしろ新興なのに強力な魔法使いが生まれると噂になっていて、学校側もテオドールに興味深々。
でもテオドール自身はあまり出世欲がない。できれば田舎でゆっくり魔法の研究としかしたい。国や大貴族のお抱え魔法使いは地位も給与も高いけど、テオドールはそういうのに興味がありませんでした。
そこでグレースに目を付けたけれど、生徒会の仕事を一緒にしていく内に本当に好きに。でも、グレースはレックスを気にして二人きりで会うことは絶対にしてくれない。でも、俺のこと好きだよな。結構ずっと生殺しだった。
グレースはテオドールを好きになってからも、自分には婚約者がいるからと隠していたつもり。生徒会の仲間とか友だちとかにはバレバレでしたが、それでも理性的でした。
レックスは自覚のないタイプの屑。グレースに婚約解消を宣言されるまで本気で自分が悪いことしている自覚は一切ありませんでした。浮気の定義によりますが、レックスは女友だちと体の関係はありません。ただ自分がその時に会って楽しい人と会いたいので、いつでも会えて結婚が決まっていたグレースよりも、分かりやすく性的に魅力的な女友だちを優先していました。何なら帰ってお兄さんや両親に滅茶苦茶怒られても、自分は悪くないと思っている。世界は自分中心に回っていると本気で思っている。
さすがにヤバいと今後はお兄さん管理になります。お兄さんは自分がちょっとパワハラぎみであることを自覚していて、それを一生懸命抑えているので、その捌け口が見つかりちょっとウキウキ。まあ、女友だち云々がなくてもレックスは自覚無しモラぎみ男なので、世に出すのならきちんと更生させてほしいです。
婚約中も結婚してからもテオドールはいろんな意味でグレースから目が離せません。グレースは真面目で理性的だけれど、本当にいろいろと抜けています。ちゃんと世間を知っている風なのに、いきなり深窓の令嬢なのかと思うくらいに世界を分かっていなかったりもする。自分ではしっかりしていると思い込んでいるので、いつか誰かに騙されないか見ていて冷や冷やする。
どっちにしろ、俺が一生面倒見るしいいかあ、とテオドールは吹っ切れています。グレースはグレースでテオドールを支えていかなきゃと必死。まあ、のんびり幸せになっていくことでしょう。
大変恐縮ですが、よろしければブックマーク・評価などして頂けるととても嬉しく思います。よろしくお願い致します。
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ここまで読んで頂き、ありがとうございました。