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グリモア・ライブラリ  作者: カツヤマ403
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王国の食糧庫、サターン

王国の食糧庫、サターン



ポートタウンに残る子供は15人、内訳は見習いが10人(男子8人、女子2人)、その弟妹が5人(男子2人、女子3人)で、残りの41人が領都の孤児院に入る。

2日後に領都へ移動し、1日フレイアさんの邸でお世話になった後、ラミア洞窟から戻って来ていた馬車に乗り換えて、レイネの森へと出立する。


レイネの森は、王領の北東部を通過した隣のサターン侯爵領西側の大森林である。

ちなみにサターン侯爵はエプタ子爵夫人の故郷である。


馬車に王領の東端しで別れをつげ、王都に先に帰還して貰い、サターン領都へとパラグライダーで移動する。

エルフの里は領都からの方が近いそうだ!


「ナー姉さん、久し振りにお祖父様に会えますね?」


「剣の代わりに鍬を振らされるのは勘弁して欲しい・・・」


「フレイアさん、農業の知識は此方で学ぶと良いですよ!」


「ビオレータさんの言っていた、別の知識ですか?」


「そうです、サターン領の農業知識は王国で群を抜いています!」


「それでこの辺の領地は、大飢饉の時に被害が少なく、回復も早かったのですね!」


「ドルフお祖父様は、輪栽式農法 を確立していて、連作障害になりにくい畑作りを実践していました」


「輪栽式農法 ?」


「はい、私が薦めた開拓地の牧草地とアブラナの定期的入れ替えや麦畑の大豆栽培等の輪作を効率よくしたものです」


「あの知識はサターン領からですか?」


「はい、そのため完全では有りませんが、大飢饉が最小限に抑えられソーマ領やフリーデン領への被害も小さく済みました。

お陰で、ソーマ領に提供した農薬も周辺の領に分け与えられたとセチア姉さんは話していました。

あ、もうそろそろ見えて来ますよ!」


暫く飛行すると森を抜け、サターン領の大穀倉地帯が姿を現す。


「わぁ~、凄い!

これが王国一の穀倉地帯ですか・・・」


「しかし、徐々にですが、この領地でも収穫は減ってきています。

作物を育てるには肥料が必要なのです。

南の領地は年中作付が出来るため、土地の養分が減り続ける、北の領地は冬場作付が出来ないし育てられる作物も限定されるため、放牧の期間を多くとらざろうえない」


「何となくですが、理解できますが・・・、上手く行くビジョンがハッキリしません!」


「それを、お祖父様と話す事で詰めたいと思います。

その時にフレイアさんとお祖父様に提案しますね!」


「3人とも、そろそろサターン侯爵邸だ、降下するぞ!」


ナー姉さんに声をかけられ、順番に降下する。


私が最初に着陸し、直ぐにミスティルティンに保管して貰う、ナー姉さん、フレイアさん、最後にシルフィーさんが着陸し、これもミスティルティンに保管して貰い、侯爵邸の玄関に向かう


「おう、よく来たな!」


裏庭で畑を耕していたのか? お祖父様が現れナー姉さんに持っている鍬を差し出しながら声をかけてきた。


「お祖父様、本日は畑を耕しに来たのでは有りません!」


「そうなのか?」


ナー姉さんは呆れ顔でお祖父様を見て、お祖父様は惚けた顔でそれでも鍬を渡そうとしていた。


「お祖父様、本日はエルフの里に向かう次いでに寄ったのです。

また、ロキ公爵領の北部開拓に知恵を貸して頂けないか相談に・・・」


「よし、こっちじゃ!

客間で話そう」


農業の話が出来ると張り切るお祖父様・・・、暴走しそうだ!


「で、北西部の沿岸は塩害が酷くアブラナやカラシナと放牧の輪作で凌ぐと?」


「はい、当初は・・・、様子を見てテンサイ等も候補では有りますが、様子見です」


「なかなか、植物油、辛子、バターにチーズ、加工して付加価値を付ければ凌げそうじゃ!」


「あとは北部の小麦畑ですが、小麦、休耕、大豆、トウモロコシ、休耕で回し、領都の近い場所では養鶏を行い、大豆とトウモロコシを餌として育てます」


「その卵は領都に出荷し、鶏糞は農地の肥料に・・・、流石は我が孫じゃ!」


「しかし、その指導者が居りません!

何とかならないでしょうか?」


「我が領地に何かメリットは有るかのぉ~?」


「北西部の放牧、冬場は寒さを凌ぐため牛舎で過ごします、その糞は過剰分ですが行き先が有りません」


「なる程、了解した、ルドルフに申しつけよう」


「では、細かい取り決めはフレイアさんと代わります」


「ドルフ元公爵、側で聞いていましたが、その程度のメリットで宜しいですか?」


「フレイア殿、最初の内はそんなもんで良いのじゃよ、軌道に乗れば加工製品のバターにチーズ、卵やひょっとすると砂糖まで優先的に輸入出来るとなれば、乗らねば損じゃ!」


「お祖父様は、ワインを飲みながらチーズを食べるのが好きなのです」


「・・・なるほど、」


それから夜中まで、お祖父様の農業談義につきあわされた。

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